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[Fリーグ]町田FP永島「『勝つ選手』『勝つチーム』にこだわる」

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 GKイゴールの加入に、大きな注目が集まるペスカドーラ町田だが、開幕戦で大きな成長を見せた男がいた。FP永島俊である。昨シーズンの終盤からスペインへ渡り、2部のFuconsa Jaen F.Sへ短期留学してきた。その成果は絶大だった。開幕戦のエスポラーダ北海道戦では、開始8秒でゴールを許す苦しい展開となる。それでも、町田は慌てることなく3分に同点ゴールを挙げている。決めたのは、もちろん永島だ。

「(開始8秒の失点は)ああいうのは絶対にやってはいけないことだし、シビアに追及しないといけません。ただ、40分残っている中で、勝ち切って試合を終えることを考えていたので、そこに向けては動じることはありませんでした。(得点の場面は)狙い通りでしたね。北海道はアグレッシブで、スピードもあって、前に強い。だから、滝田(学)くんと相手の裏を突いて、相手がプレスに来づらくなったらボールをコントロールしようと話していました。あのゴールに関しては、最初に裏を狙って、そのまま点が取れたので良かったです」

 プレーが大きく変わった印象がある。そう言われた永島は、顔をほころばせた。

「本当ですか? 自分の中では結構、ゲームの中でも『これまでに見えていなかったところが見えているな』とか『あそこには出せなかったところに、出していたな』と感じることはあるのですが、それがピッチの中から、見ている人が分かるくらい表現できているかというと、まだまだだと思うので。まだ、思っていることすべてを反映できているわけではないと思うのですが、変わったことは間違いないので、そう言ってもらえるのは嬉しいですね。毎週、ちょっとずつ変わって来たなと思ってもらいたい。変わることが、僕の中のテーマなので」

 開幕戦では、よりゴールへと仕掛けていく姿勢が見られた。FP本田真琉虎洲が負傷のため、ピヴォが足りなくなり、本来はアラの永島がピヴォでプレーしたこともあるという。だが、同時に40m×20mの狭いピッチ内では、どこでも仕事をしたいと考えている。

「全部やらなきゃいけない。一つだけをやればいいという選手にはなりたくない。全部のプレー、点を取ることも、点を取らせることも、DFも。すべてを高いレベルでこなせる選手になりたいし、その中で『勝つ選手』『勝つチーム』にこだわりたいです」

 昨季の町田は引き分けが北海道と並びリーグ最多の7試合、さらに1点差で敗れた試合も6つと接戦での勝負弱さが目立った。あらためて結果を強く意識するようになったという永島の存在は、GKイゴール同様に、チームにとって大きなプラスになりそうだ。

(取材・文 河合拓)

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