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日本vsメキシコ 前日練習後の選手コメント

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 日本代表は21日、ベロオリゾンテのミネイロンスタジアムで公式練習を行い、22日のメキシコ戦に向けて最終調整した。

以下、練習後の選手コメント

●FW岡崎慎司(シュツットガルト)
「個人的にはメキシコという相手が好き。前回のW杯でもすごい前から行っていたし、対戦相手を恐れずに、前からプレッシャーをかけるサッカーがすごくいいなと思っていた。そういう相手に対して僕らも守りに入らず、イタリア戦でうまくできた、前からの積極的なサッカーを出せるようにしたい。打ち合いになっても勝つという気持ちでいる」

●MF香川真司(マンチェスター・U)
「消化試合というか、(グループリーグ突破の)望みはないけど、気持ちをしっかり持って。難しい試合になるのは分かっているけど、次につなげるために大事な試合になる。イタリア戦の前もそうだけど、メンタルがよければ、いいサッカーができる。イタリア戦は、一人ひとりがいい精神状態でできた」
―どういうサッカーを見せたい?
「イタリア戦のようにプレスに行くところは行って、チームとして前から行く中で、攻撃的に攻めに行きたい。イタリア戦の繰り返しにならないように、3点目を取るチャンスがあるなら狙って、攻撃的にチャレンジしたい」
―リードしても攻撃的に?
「すべてがうまくいくわけではないけど、今の失点の時間帯は立ち上がりと終盤でハッキリしている。あの時間帯の失点は精神的に来る。イタリア戦も“たられば”だけど、2-0で前半を終わりたかった。でも、強豪とやるとき、常にリードを保てるわけではない。そういうことに影響を受けているようでは厳しいし、ひと皮むけるためにも、そういうところが大事になる。2-3から3-3に追いついたことは、チームの一つの成長を示したと思うし、勝ち切るところにこだわりたい」
―イタリア戦の前に選手同士でチームとしてプレーすることを確認したそうだが?
「(イタリア戦では)チームとして攻守において前に行く強い姿勢を示せた。アグレッシブにやれた分、チームとしての“気”を感じた。チーム全体でその意図を持ってやっていたから、プレーにも出ていた。手応えをつかめた部分もあったし、明日、それを継続的にできるか。1試合で終わるなら、今までの代表にもあった」

●MF遠藤保仁(G大阪)
「残念ながらグループリーグ突破はできなかったけど、明日も自分たちにとっては大事な試合。必ず勝利して、コンフェデを終わりたいと思っている」
―大会を通して世界のサッカーの新しい流れを感じたことはあるか?
「真新しいことは特になかったけど、個人個人のスキルの高さ、状況判断については、日本代表がもっと伸ばさないと、この差は埋まっていかないと思う」
―デモが起きていることに驚いているか? 監督が言う国際経験を積むというのは、クラブを移籍して経験を積むことも示唆しているのか?
「守られているというのはあるけど、特別、外を歩いで危ないなとは思ってない。選手も外に散歩に行ったりしている。特にブラジルが危ないという印象は受けてない。僕自身の今後については、僕自身も分からない(笑)」

●MF細貝萌(レバークーゼン→ヘルタ)
「日本代表にはいい選手がたくさんいて、その選手たちを脅かすことができていないからサブにいる。スタメンの選手が長い期間、変わらずにいて、一人、2人代わって出る難しさはあるけど、そういう中でも明日は大事な試合になる」
―先発となればイラク戦以来だが?
「イラク戦は思うようなプレーができてなくて悔しかった。次、チャンスがあれば、もっと自分の色を出して、チームが結果を残せるようにやっていきたい。ボール奪取のところは、ファウルをせず奪うことを頭に入れたい。立ち上がり試合に入って、相手に対応して順応してやれれば」
―自分の色を出す?
「出さないと、このメンバーに残っていくのも厳しくなる。外から見ていてもイタリア戦の内容はよかったし、いいリズムを持ってメキシコ戦を戦って、いい形で締めたい」

●MF清武弘嗣(ニュルンベルク)
―メキシコの印象は?
「オリンピックで戦ったときから、隙のないチームだという印象。魅力のあるチームだし、強いチームだったと思う」
―それから10か月。自分たちはどのように成長した?
「イタリア戦はすごく良い試合だった。でもみんな満足していない。次の試合も、毎試合ああいう試合ができればいいと思う。チャンスが来たらしっかり頑張りたい」
―五輪もイタリア戦も日本があれだけできることを示せた試合だった?
「この前の試合は自分たち五輪代表がしていたように、前からプレッシャーをかけてうまくハマッた。あれが日本の形だと思うし、ああやって前からプレッシャーをかけていくことで、後半は少しは落ちるだろうけど、先制点を取ったら大きい。そういう戦い方をできればと思う」
―それが日本のやり方になっていけばいい?
「日本はああいう戦いをしたらすごくいいんじゃないかと思ったし、すごくオリンピックのチームと戦い方が似ていた。ベンチの選手もみんな見ていてワクワクしたと言っていたし、すごく楽しかったと言っていた」
―五輪のときとどこを変えればメキシコに勝てる?
「今日のミーティングでしっかり分析をした。隙はどのチームにもあると思うので、そこを突いていきたい。特にサイドの部分がポイント。サイド攻撃がすごく重要だと思う」
―自分が出たら役割は?
「まずはボールを追わないといけないし、走らないといけない。それがまず第一。イタリア戦でみんながやっていたようなプレーを、自分もできればいいと思う」
―アピールのためにも重要な試合になる?
「自分のアピールもそうだけど、日本代表がどういう戦いをしていくかということがすごく大事だと思う。あと1年間、いい方向性を持ってやれればいい。明日、イタリア戦のようないい試合をまたやれば、自分たちにはチームに帰ったらまたアピールの場がある。まずは代表チームが一つになってやることが大事だと思う」
―今回の合宿で選手で話をしたり、チームとして戦うことの大切さを感じた?
「すごくそれは感じた。やっぱりチームは一つにならないともろいと思うし、一つになったチームはすごく強い。明日はラストゲームなので、今日も練習前にハセさん(長谷部)が『気を抜かずにやろう』と言っていたし、大事なことだと思うので、しっかりした戦いができればいいと思う」
―五輪と違っていろいろな年代の選手がいる分、チームとしてまとまるのは大変なのでは?
「そういうところはない。目指しているところはみんな一緒。そのためにチームが一丸となることは自然。まとめる人もいるけど、みんなが同じ方向を見ているので、それる人はいないし、そういうのはすごくいいと思う」

●MF長谷部誠(ボルフスブルク)
―今後、必要なのは国際経験と監督が言っていたが?
「そういう強い相手とアウェーの地や中立地でやることがすごく大事だし、今までどうしても少なかった。そういうのは経験して、感じるもの、身につくものがあると思う。そういう試合をたくさんしたい」
―欧州組と国内組の経験の差は感じる?
「個人個人によって違うが、個人というよりはチームとして、日本代表として戦うときに、そういう経験というのは必要だと思う」
―普段、ドイツでプレーしているが、今回イタリアやブラジルとやって新鮮だったか?
「今までは1年に一回という感じだったので、もっと多くやりたい。明日はまたメキシコ戦がある。W杯ではいつもベスト8、ベスト16に入るようなチーム。自分は出場停止で出られないけど、そういうところとしっかりやりたい」
―明日のメキシコ戦をどういう視点で見たい?
「一つはこのチームは(W杯アジア)3次予選突破が決まってからの2試合や、最終予選でほぼ出場が決まってからの試合は、自分たちが隙を見せていないつもりでも緩みがあったかもしれない。そういう意味で明日はグループリーグ敗退が決まっていても、どういうゲームを自分たちが見せられるかということで大事なゲームになると思う」
―ブラジル戦、イタリア戦を経てのメキシコ戦。日本はどのような姿を世界に見せるべき?
「ブラジル戦で世界は振り向いてくれなくて、イタリア戦で多少振り返ってくれた。このメキシコ戦でどういう試合をするかで日本の印象が必ず変わると思う。そういう意味で重要だし、周りどうこうというよりは、自分たちにとって重要な試合になる。ここで内容も結果も伴えば自信がつく。だれかのためではなく、自分たちのために内容も結果も求めたい。力を出し切れば違うものを得られる。イタリア戦で見せたパフォーマンスが最低限のベースとなると思う。それを継続して出せるかがこれからの自分たちの課題だと思う」
―ブラジル戦後の監督との話し合いについてもう少し聞きたい。
「長い時間でしたけどね」
―1時間くらい?
「いいじゃないですか、それは。まあ、長い時間ですね」
―監督の部屋?
「そうですね」
―場所はブラジリア? レシフェ?
「どっちだったかな。移動しましたもんね、あの日は。移動したあとの夜かもしれないですね」

●DF吉田麻也(サウサンプトン)
―メキシコとはロンドン五輪でも対戦しているが?
「スタイルは共通している。特長はFWの質。ハビエル・エルナンデスと、ドス・サントスも五輪のときとは明らかに違う」
―借りを返したい?
「あのときの負けは悔しかったし、借りは返したいけど、コンフェデに全敗して帰るわけにはいかないという気持ちの方が強い」

●DF今野泰幸(G大阪)
―この2日間で気持ちの調整は?
「難しいですよ、切り替えるのは大変。でも試合は明日に迫っているので」
―連戦で疲労は?
「疲れてないことはないけど、やるしかない。無駄にしたくないし、手応えというか、何かをつかんで帰りたい」
―メキシコの印象は?
「みんな技術が高くて、前線には欧州で活躍している選手がいる。ドス・サントスとかエルナンデスとか。イタリア戦はポジショニングのミスだったり、最後まで集中できずにやられた。一瞬も隙を見せられないというのは痛いほど分かった」
―最後は無失点で終えたい?
「できれば(失点を)ゼロにしたい。日本は攻撃が売りだけど、できればゼロで。少しでも手応えをつかんで、いい気持ちで帰りたい」

●DF内田篤人(シャルケ)
―ブラジルでデモ運動が過熱しているが、危険は感じる?
「全然。でも、ネットは遅いね。日本のテクノロジーにはかなわない」
―今回で3会場目だが、それぞれ違う?
「違うますね。ここは涼しいし、前(レシフェ)はジメジメしていた。そういう意味でもタフなチームの方が有利」
―来年の本番は12会場になる。
「ブラジルはデカいですね」
―今日もミーティングをやった?
「メキシコの映像を見ながらやった」
―ここのピッチは?
「芝生がちょっと硬い。気候もあるし。各スタジアムで芝生の違いもある。まあ転がればいいんですけど」

●GK川島永嗣(スタンダール・リエージュ)
―メキシコ戦に向けて。
「モチベーションはまったく落ちていないし、最後、いい形で締めくくりたいというのが大きい。イタリア戦以上に気を引き締めて入りたいと思う」
―2試合で7失点。取られている時間もあまり良くない。
「今回の2試合だけでなく、去年10月の試合もそうだったけど、自分たちが自分たちらしくできている試合というのは攻撃がうまくいっている試合。攻撃がうまくいっているとき、ゾーンの中で守備ができているときは、みんなが一人ひとりしっかり動いている。ただ、それだけでなく、最終的にゴールを決められるのはPAの中だし、ゴールエリアの中になる。そういうところにだれがいても、最後の最後のところはしっかりマークについていかないといけないし、リスクを負わないといけないところは負うべきとハッキリしないといけない。チームとしてやろうとしていることはまったく問題ないし、それが自分たちの強み。ただし、自分たちが結果を求めていくとなったとき、そこの重要な時間帯や重要なゾーンで、どれだけ自分たちがハッキリした守備の意識を持てるかというところをプラスして、もう一回意識を変えていかなければならないと思った」
―それは自分の仕事?
「僕はディフェンスの中でのリーダーだと思っているし、キーパーは常に主導権を持っていないといけないと思っている。ただ、そういう意識は自分一人が持っていても変わらない。DFにもそうだし、チーム一人ひとりに伝えていきたい。イタリア戦のハーフタイムにも言ったが、CKの守備で切り替えが遅くて、まったくオーガナイズできていなかった。大事な時間帯でそういう意識をはっきりみんなが持っていかないといけない。攻撃のときのCKやFKはいいが、守備のときは休んでいる暇がない」

(取材・文 西山紘平、矢内由美子)

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