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[MOM799]中京大中京MF加藤優汰(3年)_大一番で3発も満足しないチャンスメーカー

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.29 プリンスリーグ東海第8節 清水桜が丘2-3中京大中京 清水総合]

 首位・清水桜が丘との大一番。3得点でチームを勝利へ導いた中京大中京MF加藤優汰(3年)だったが、試合後には厳しいコメントしか出てこなかった。

「まだ自分的に100パーセントでできていない。自分の特長はスピードなので、点は獲ることができたんですけど、まだ突破とかはできていない。3点獲ったことは確かに嬉しいですけれど、自分の仕事をしっかりしないといけない。自分的にはあまり…」と首を振っていた。

 前半28分の1点目は「シュートのこぼれ球が来ると常に意識している」という言葉通りにMF福山大貴のシュートのこぼれ球を押し込んで奪ったもの。そして31分に右足PKをゴール左隅へ叩きこむと、1点差とされて迎えた後半20分には右クロスが流れてきたところを上手くコントロールして左足でゴールヘねじ込んだ。

 チームに勝利をもたらす3発。この他にもPAへの動きでループパスを引き出し、決定的なシュートへ持ち込むなど、フィニッシャーとして存在感のあるプレーを見せた。岡山哲也監督も「FWのところでは良かった」と讃えたが、本来のチャンスメーカーとしての役割では及第点を取ることができず。前線からサイドへポジションを変えた後にチームにチャンスをもたらすことができなかった点などは、本人も反省していた。自分の役割に対するこだわり、意識は非常に強いものを感じさせた。
 
 チームのプリンスリーグでの目標はもちろん優勝。この日、初戦で和歌山北と対戦することが決まった全国高校総体へ向けて加藤は「初戦ですね。初戦まず勝って波に乗っていい結果を残して、選手権につなげたいです」。3発を決めても納得しない意識の高さを見せた俊足アタッカーは、チャンスメーク役としても自分の力を発揮して今後も勝利に貢献し続ける。
 
(取材・文 吉田太郎)

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