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ザックが認めた「ウィークポイント」 豊田は1トップで輝くか

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 日本サッカー協会は15日、東アジア杯(20~28日、韓国)に出場する日本代表メンバー23人を発表した。若手主体の国内組のみの構成で、FW柿谷曜一朗(C大阪)ら10選手がA代表初選出。23人中15人がA代表出場歴のない“ゼロキャップ選手”となった。

 1トップ候補はFW豊田陽平(鳥栖)、FW大迫勇也(鹿島)の2人。柿谷、FW工藤壮人(柏)らもこなせるが、2列目で起用される可能性が高く、東アジア杯では豊田と大迫を併用する形となりそうだ。

 ザックジャパンでこれまで1トップを任されてきたのはFW前田遼一(磐田)とFWハーフナー・マイク(フィテッセ)。今回のメンバー発表では海外組のハーフナーだけではなく、国内組の前田も招集を見送った。

 アルベルト・ザッケローニ監督は「23人しか呼べない中で、力を把握している選手よりもJリーグで成長しているメンバー、手元に置きたいメンバーを選んだ」と説明。新戦力発掘の狙いは1トップに限ったことではないが、来年のW杯本大会を見据え、CB、ボランチとともに強化したいのが、この1トップのポジションでもある。

 10年1月6日のアジア杯予選・イエメン戦(3-2)以来の代表復帰となった大迫は昨年4月に行われた代表候補合宿でも招集されているが、豊田はザックジャパン初選出であり、A代表初選出でもある。ザッケローニ監督は豊田について「所属しているチームではよくやっている。自他ともに認めるエースで、チームメイトもまず彼にボールを入れようとしている」と指摘。その潜在能力の高さに大きな期待を寄せた。

「エリア内での強さ、空中戦での強さが彼の特長。そこは我々のチームの中でストロングポイントではなく、対戦相手が我々のウィークポイントと思って突いてくるところでもある。その中で彼がどれだけのパフォーマンスを見せることができるか。手元に置いて見てみようと思った」

 今回の代表メンバーではフィールド選手最長身の185cm。大柄な体格とフィジカルで空中戦、ポストプレーに強さを発揮するストライカーの台頭は、ザックジャパンにとって待ち焦がれた存在でもある。指揮官自らが認めた「ウィークポイント」である高さと強さを代表チームにもたらすことができれば、東アジア杯以後の生き残りも十分に可能なはずだ。

日本代表メンバー一覧

(取材・文 西山紘平)

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