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決定機阻まれた岩渕「今の自分の実力」

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[7.25 東アジア杯 日本女子0-0北朝鮮女子 華城]

 0-0の均衡を破る絶好のチャンスが訪れたのは後半39分だった。左サイドからPAに侵入したFW岩渕真奈(ホッフェンハイム)は、MF宮間あやのスルーパスを受けるとDFを背にしながら鮮やかなハーフターン。ゴール前に抜け出し、素早く左足を振り抜いた。

 この日最大の見せ場。しかし、シュートは相手GKが広げた左足にわずかに当たってしまった。日本が押せ押せの時間帯。しかも残り時間はそう多くない。決まれば勝ち点3に大きく近づくという場面だっただけに、「チャンスだった。決まったかなというより、決めないといけないシーンだったと思うし、あそこで決められないのが今の自分の実力です」と唇を噛みしめた。

 中国との開幕戦では7分間の出場にとどまったが、この日は後半30分からピッチに立ち、左サイドハーフでプレーした。佐々木則夫監督は「岩渕の場合、良い条件でドリブルを使うにはトップよりワイド。スタメンならトップでもいいと思うけど、途中からならサイドで良い条件で仕掛けられた方がいい」と、サイドでの起用意図を説明する。夕刻とはいえ、30度を超えるような暑さの中でその思惑はうまくハマり、決め切るところまでは達しなかったが、効果はハッキリ現れた。

 次は中1日で韓国との最終戦を迎える。佐々木監督は選手の入れ替えを示唆しており、疲労の少ない岩渕への期待が高まる。

「今までもチーム全員がタフな試合を経験してきている。だれが出てもしっかりいい準備をして、次の韓国戦で勝てたらいいと思う。次はしっかり頑張りたい」と話す岩渕の活躍があれば、なでしこジャパンは3連覇に大きく近づく。

(取材・文 矢内由美子)

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