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柏から世界へ…ACLに臨むライバルに仙台サポから「ACL!」コール

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[8.17 J1第21節 柏0-0仙台 柏]

 激戦を演じた柏の選手に、試合後、感動的な“プレゼント”が待っていた。柏サポーターから恒例の「ACL!」コールが起こると、その直後、反対のゴール裏からも「ACL!」コールがスタジアムに鳴り響いた。たまらず、柏の選手が仙台サポーターの前で行き挨拶でお返しをすると、今度は仙台サポーターが「柏レイソル!」とエールを送った。柏レイソルの主将、MF大谷秀和をはじめ、選手が口々に「感動した」と語る光景がそこにあった。

 ベガルタ仙台も柏とともにアジアを舞台に戦った“ACL組”だ。昨季リーグで2位に躍進し、ACL出場権を獲得。迎えた今シーズン、初めてACLに挑戦したが苦戦を強いられ、1勝3分2敗のグループリーグ最下位で大会を終えた。

 ナビスコ杯でも敗退し、残るタイトルはリーグのみとなった仙台の手倉森誠監督は、この一戦に懸けていたことを試合後に明かした。「レイソルとの戦いは、上位に食い込めるかどうかのビッグゲームと考えていた。(レアンドロ・)ドミンゲスが復帰して、(柏が)6戦負けなしと好調の中で、如何に辛抱するかという一戦だった。立ち上がりのレイソルの圧力が素晴らしかったけど、我々の辛抱強さも出せた。ACL出場したチーム同士、最後まで勝ち点3を奪い合ったからこそ素晴らしいゲームになった」。4連勝を飾ることはできなかったものの、両チームが死力を尽くした内容に満足した様子だった。

「レイソルにはACLで優勝してほしい」。試合後の会見で、日本勢で唯一ACLで勝ち残っている柏を激励していた仙台の手倉森監督。サポーター、そして監督。ベガルタ仙台の総力を挙げての応援に、「日本を代表して、責任を持って戦う」と柏のDF鈴木大輔も決意を新たにしていた。ガンバ大阪以来5年ぶりとなるアジア制覇へ――。多くのサポーターの想いを背に、21日、柏はACL準々決勝第1戦のピッチに立つ。

(取材・文 奥山典幸)

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