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加入後3連勝の鳥栖GK林「運ですよ。ラッキーです」

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[8.28 J1第23節 F東京2-3鳥栖 国立]

 失いかけた流れを、再び引き寄せるビッグセーブだった。前半のうちに2-0とリードしていたサガン鳥栖は、FC東京の反撃に耐え続けていた。しかし、後半36分にFW平山相太に1点を返されると、その3分後にはFW渡邉千真のゴールで同点に追い付かれてしまう。昨年5月、アウェーのF東京戦で2-0のリードから3点を返された敗戦が、ピッチ内の選手たちの頭をよぎる。そんな中で、この流れを止めたのが、8月中旬に清水から期限付き移籍で加入したGK林彰洋だった。

 同点に追い付かれた直後の後半40分、キックオフからのボールを失った鳥栖は、速攻を受ける。右サイドからのパスをPA内で受けた渡邉に、フリーでシュートを打たれた。しかし、これを林が防ぐ。「(渡邉)千真くんも、体勢が良くなかったので、コースはそんなに厳しいコースじゃなかった」。さらに、このボレーシュートを止めた後が、素晴らしかった。こぼれ球を拾いに行った渡邉に、体を寄せて反転するタイミングを与えなかった。ここで林が相手の攻撃を遅らせたことで、F東京に波状攻撃を許さなかった。この一連の攻撃を防いだ鳥栖は、次のGK林のキックからの反撃で決勝点を挙げた。

 このプレーについて「前を向かせなかった部分は良かったんですけど、一つ目のところでもう少し冷静に自分の近くに落とせば、自分でキャッチできたので。もう少し冷静に、対応できたら良かったなと思います」と話す林は、試合全般にも反省を口にする。「あれを止めれてナンボ。こういう僅差の試合は。たまたま今日は勝ちましたけどね」と、ポストに当たった2本のシュートで喫した2失点を振り返った。

 自身が加入し、試合に出始めた第21節の大宮戦(2-1)からチームは3連勝だが「運ですよ。ラッキーです」と、笑い飛ばす。

「今日は2-0の状況で、無失点に抑えたかった。1失点目を(平山)相太くんに決められて、流れを相手に持って行かれました。難しい状況にしちゃったので。あそこの相太くんの1点目を抑えられれば、相手のモチベーションも下がって来ていただろうし、(2点が)重くのしかかってきたと思うんですけど。1点入ったことによって勢いも出て来た。『あと1点取れば同点』というところで、また1点取られて、イケイケになったという状況なので。3点目、たまたま入りましたが、あれが入らなかったら苦しい展開になっていたと思います」

 3点目を与えなかったセービング。それ以外でも、ハイボールへの正確な対応、状況に応じて蹴り分けるキックなど、林は何気ないプレーでもチームを助けている。ただし、終盤に倒れ込んだのは、時間稼ぎではないと強調した。

「普通にヒジが鼻に入っちゃったんで。F東京のサポーターからしたら、『時間稼いでいるよ』と思ったかもしれませんが、しょうがないです」

 相次ぐGKの負傷による緊急補強で鳥栖に加入した林だが、チームにとっても、林個人にとっても、幸せな移籍になっている。3日後の名古屋戦に向けて、林は「自信が付いてきたからといって、そんなに甘くないので。一戦一戦、また集中してやるだけです」と、気持ちを切り替えた。

(取材・文 河合拓)
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