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リーグ戦、3年ぶり得点のF東京 FW平山「勝てなくて悔しい」

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[8.28 J1第23節 F東京2-3鳥栖 国立]

 3年ぶりのゴールも、勝利には届かなかった。2点を追う後半17分、FC東京は反撃に向けてFW平山相太とMFルーカスをピッチに送り出した。守備を固めるサガン鳥栖にとっても、190センチの平山の高さは、分かっていても脅威だった。

 GK林彰洋は「(平山)相太くんが、ニアに力を持ってくるっていうのは、意識していたのですが、それでもやられてしまった」と、悔しがる。後半36分、左SB太田宏介が上げたアーリークロスを、ニアポストの前で高い打点のヘッドで捉えた。GK林も「触った」が、ボールは左ポストを叩いてゴールに決まった。リーグ戦では、実に2010年11月27日の山形戦(1-1)以来、約3年ぶりとなるゴールだった。

 この得点で、F東京は勢いづいた。その3分後には右サイドに開いたMF東慶悟から、中央にパスが出る。平山はボールをスルー。これをその裏で受けたFW渡邉千真が、反転から豪快な左足シュートをゴールに決め、試合を振り出しに戻した。しかし、反撃もここまで。その1分後には、鳥栖のFW豊田陽平に再びゴールを決められて、2-3で敗れている。

 試合後、平山は「国立で、しかも頭で決められたので。個人的には嬉しかったですけど。チームが勝つために得点とか、アシストとかを目指しているので、勝てなくて悔しいです」と、唇を噛んだ。ゴールについては「(太田)宏介のボールがピンポイントで上げてくれたので。そのおかげでGKが触っても、入りました」と、アシストに感謝した。

 国見高の後輩でもある渡邉と2トップに入ることは、練習でもほとんどなかったという。それでもゴールという結果が示すように、この2人の連携は機能していた。平山も、手応えを口にする。

「2人ともPAの幅とか、ゴール前で迫力を持ってプレーすれば、得点のチャンスも増えると思います。『なるべくサイドにあまり出ないように』って、話をすることはなかったですが、感じてできました」

 この試合で平山の今季の出場試合数は10となったが、ここまで先発出場はない。ポジション争いに向けて、良いアピールになったのではないかという問いに、平山は「やっとスタートラインに立ったくらいかなと思う」と言い「継続していくことが一番大切なので、次、またゴールとかアシストを目指したいです」と、気持ちを切り替えた。

(取材・文 河合拓)
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