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[MOM833]山梨学院FW高橋建也(3年)_単騎で仕掛け、決めたスーパーゴール2発

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.1 高円宮杯プリンスリーグ関東1部第11節 柏U-18 1-3山梨学院高 日立柏総合G]

 背番号9のスーパーゴール2発が山梨学院高を勝利へと導いた。1-0の後半7分、山梨学院はMF小林智光のインターセプトからFW高橋建也が敵陣を独走。スピードに乗ったドリブルで一気にゴールへ迫ると、そのまま左足シュートをゴール右隅へねじ込んだ。柏U-18のCBがシュートコースを塞ぐために対応し、味方もフォローに来ていた。それでも自ら決めに行ったFWは、冷静にコースへシュートをねじ込んでゴール。直前に放っていたシュートがGK正面を突いていたことから微調整した高橋は「一回突き放したいという状況でカウンターで自分で仕掛けたのでやりきろうと。それが入ったので良かったです」と笑顔を見せた。

 高橋は立ち上がりから守備面でも非常にアグレッシブに相手を追い回していた。激しいプレッシャーがやや遅れ気味のディフェンスとなり、イエローカードももらってしまっていたが、それでも闘争心あふれるプレーの連続。タレントの多いチームの中で一際存在感を示すと、1人退場して迎えた後半26分には右サイドで上手くインターセプトしてから再び敵陣を走り抜ける。

 そしてPAまで持ち込むと「得点王も狙っているし、FWなんで狙いたいと思っていた」とスピードに乗ったままフェイントでDFを外して右足シュート。これがゴール左隅へ決まって勝利へ大きく前進する3点目のゴールとなった。自らのインターセプトからPAまで1人で持ち込んで冷静かつ正確なフィニッシュ。後半7分にハーフウェーライン付近からひとりでやりきった一撃に続くスーパーゴールがチームを救った。

 かつて清水ヘッドコーチを務めるなどプロ選手たちも指導している吉永一明監督も「去年から点を取ることはできたし、天然ものだけど、あのポテンシャルは全国見てもいない選手なので、(将来的に)上手くプロにつなげていけるように。ああいう場面でねじ込めるのはなかなか教えてもできない」と期待するストライカー。パスを受ける動きなどまだまだ向上の余地はあるが、コンビネーションに頼らず「自ら仕留める」という姿勢と実際にやりきってゴールを奪うところは頼もしい。

「カウンターでもらったり、自分で呼び込んでパスもらって、仕掛けて、左でも右でも打てるようにしている。左が利き足なので特にそこでは負けないようにしている」という高橋が逆転でのプリンスリーグ関東残留、選手権での躍進への力となる。

(取材・文 吉田太郎)
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