beacon

本田の思いを代弁する長友 「圭佑は前を向いている」

このエントリーをはてなブックマークに追加

 練習後のクールダウンでは、グラウンドの周囲をMF本田圭佑(CSKAモスクワ)とDF長友佑都(インテル)が並んでジョギングしていた。時折、笑顔をまじえながら談笑する2人。「将来のこととか、いろいろです」。長友はそう言って、会話の内容を明かした。

 今夏の移籍市場で本田がミランに移籍していれば、ミラノダービーで日本人対決という夢のカードが実現するところだったが、本田の移籍は今冬へ持ち越しとなった。日本代表合宿がスタートしてから3日目。本田は報道陣の取材に対し、ほぼ無言を通している。その心境はいかなるものか。長友は「慰めるなんて、あいつに似合わない。(本田)圭佑は前を向いている」と、その思いを代弁した。

 今は目の前に迫った代表戦に集中している。6日のグアテマラ戦(長居)、10日のガーナ戦(日産ス)は、コンフェデレーションズ杯と8月14日のウルグアイ戦の4試合で計13失点を喫した守備の立て直しが最大のテーマとなっている。とはいえ、その4試合で戦ってきた強豪国と比べれば、グアテマラは明らかに“格”が落ちる。FIFAランキングも93位だ(日本は37位)。

「できるなら強い相手とやりたいというのが本音。強いというのは、世界のトップレベルという意味」。長友はハッキリと認める。「この試合でできることもある。自分たちの課題がどれだけ修正されているか。でも、ここでできたからといって、強豪相手にできるわけじゃない。そこは難しい」。世界の強豪国相手に守れなければ、本当の意味で課題克服とは言えない。「いい試合をして勝ったとしても、今持っている危機感は、どんな試合でも変わらないと思う」。完封勝利は最低限。それでも喜ぶわけにはいかない。

(取材・文 西山紘平)

TOP