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本田が柿谷を絶賛 「ようやくこういうタイプの1トップが出てきた」

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[9.6 キリンチャレンジ杯 日本3-0グアテマラ 長居]

 MF本田圭佑(CSKAモスクワ)にとっても、待ちわびたストライカーの“到来”だったようだ。0-0で折り返した後半開始からFW柿谷曜一朗(C大阪)とともに途中出場。8月14日のウルグアイ戦(2-4)に続いて柿谷が1トップ、本田がトップ下に入った。

 後半5分、左サイドを縦に突破したDF長友佑都のクロスにファーサイドから走り込んだ本田が頭で押し込む先制点。「何よりもボールがよかった。ファーは意識していた」。均衡を破る2戦連発弾にも「特に競り合うこともなく、ボールに当てにいっただけなので。でも、ああいうのも強い相手とやると、どうですかね。(ブラジル代表の)ダビド・ルイスとかだったら、(相手が)触っていたんじゃないかなという気がする」と淡々と語った。

 後半21分には本田の浮き球のパスからFW香川真司、柿谷とつないで本田がシュート。同24分にも香川、本田、柿谷と細かく回して最後はFW工藤壮人が決定的なシュートを打った。「よかったシーンではあった。ああいうシーンを増やしていきたい」。柿谷や工藤といった新戦力を加えた攻撃陣の連係もスムーズさを増していた。

「(前回のウルグアイ戦と比べて)相手も違うので。そこで改善されたというのは楽観的過ぎると思う」。グアテマラ相手に良い形が出ただけで安易に喜ぶわけにはいかないが、「とはいえ、あまり相手に左右されずに、やることをやるという意識を(柿谷)曜一朗には事前に伝えていた。最後のクオリティーには問題があったものの、過程ではいい形が何本か出せたかなと思う」と、手応えもあったのは事実だ。

 本田自身、東アジア杯組のプレーには賛辞を惜しまない。「出すものは出せていると思う。基本的に自分を出せている選手が多い。工藤もJリーグで点を取っているけど、代表でも点を取っている」。途中出場で結果を残した工藤を称えると、「曜一朗も点は取れなかったものの、非常にボールがおさまるし、ようやくこういうタイプの1トップが出てきたかという感じがする」と手放しで称賛した。

「今までの日本代表のFWというのは両極端で、デカくてもあまり足元を得意としないプレイヤーだったり、逆にすごく足元がうまくても前で得点、数字を挙げられない選手だったりしていた。でも、曜一朗はすべてを兼ね備えている感じが見ていてする」

 日本代表にとって待ち焦がれたストライカーの台頭を、日本の攻撃の中心に君臨する本田がだれよりも喜んでいる。「普段、周りの分かっているプレイヤーでパス交換することが多くなるけど、曜一朗が入ってくることによってその人数が増えるかなという感じがしている」。柿谷を絶賛する本田の言葉は止まらなかった。

「彼のポテンシャルはまだまだ計り知れないし、まだ2試合というのが嘘みたいにチームに溶け込んでいる印象がある。それくらい、どこでボールを受けたらいいのか、どこで動き出しをすればいいのか、ほとんど理解していると見ていて思う」

 ウルグアイ戦、グアテマラ戦と、試合を重ねるごとに深まるコンビネーションと信頼関係。柿谷&本田という新コンビの熟成が、ブラジルW杯を勝ち抜くためのカギを握っているのかもしれない。

(取材・文 西山紘平)

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