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[ダノンネーションズカップ]日本勢2年連続4強入りも…横浜F・マリノスプライマリーは世界一届かず

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 9月5日にイギリス・ロンドンで開幕したU−12世代の世界大会「ダノンネーションズカップ」。

 予選リーグで1位通過を果たした横浜F・マリノスプライマリー(神奈川)は日本勢として初優勝を目指したが、準決勝でフランスに0-1で惜しくも敗れ、3位決定戦に回ることになった。

 それでも、日本勢としては昨年準優勝したレジスタFC(埼玉)に続いて、2年連続となるベスト4。日本のU−12世代が世界に通用することを証明してみせた。

 決勝トーナメント1回戦のロシア戦では2度も先行されるという苦しい試合展開になったが、粟飯原央統(あわいはら・ひろと)、中村斗星(とせい)のゴールで同点に追いつき、PK戦に持ち込んだ。

 3人制のPK戦では国内予選でベストゴールキーパー賞に輝いた高橋昂大が、ロシア3人目のキッカーを見事ストップ。「みんなが決めてくれると信じていたので絶対に止めようと思った」という守護神・高橋の活躍で強敵ロシアを下し、ベスト8へと勝ち上がった。

 ベスト8ではインドネシアと対戦。FIFAランキングでは169位、サッカー強豪国のイメージはないが、「ここまで勝ち上がってくるというのは何かあるということ。それを選手たちもピッチで感じたんじゃないか」と西谷監督が振り返ったように、インドネシアのチームとしてのまとまりや全員守備に苦しめられ、ゴールをこじ開けられない。

 それでも「残り5分だったので攻め込むしかないと思った」DF曽木聡の果敢なオーバーラップがPK獲得に結びつき、これを中村が決めると、その直後には粟飯原が2点目をゲット。最終的には2-0で勝利し、ベスト4へ進んだ。

「ここまできたので優勝したいです」(曽木)

 準決勝・フランス戦でも日本はこれまでの試合と同様に最終ラインからパスを組み立てながら相手の隙をうかがっていく。フランスの戦い方は前線に身体能力に優れた選手を並べてショートカウンターを狙うというもの。

 スコアレスだった試合が動いたのは16分、日本の縦パスをフランス選手にカットされ、素早く攻め込まれてシュートを決められてしまう。1点リードされた後も日本は最後まであきらめずにゴールを目指したが、あと一歩度届かずタイムアップ。

「フランスのほうが『勝ちたい』という気持ちが強かったということ。決勝に行きたかったですが、しっかり切り替えて明日の3位決定戦に臨みたい」(岩井龍翔司)

 ダノンネーションズカップ2013最終日、順位決定戦が行われるのは“サッカーの聖地”と呼ばれるウェンブリースタジアム。優勝こそならなかったものの、横浜F・マリノスプライマリーにはまだ世界3位になれるチャンスがある。

<決勝トーナメント結果>
[決勝トーナメント1回戦]
日本 2-2(PK3-2) ロシア
[日]粟飯原央統、中村斗星

[準々決勝]
日本 2-0 インドネシア
[日]中村斗星、粟飯原央統

[準決勝]
日本 0-1 フランス

[写真]準決勝フランス戦は0-1で惜敗。3位決定戦へまわることに

(取材・文 北健一郎 写真 ムツ・カワモリ)

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