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アフリカ勢と初対決のザック 「ガーナは労を惜しまない」と警戒

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 日本代表は9日、試合会場の日産スタジアムで公式練習を行い、10日のガーナ戦に向けて最終調整した。アフリカ勢との対戦は10年6月の南アフリカW杯グループリーグ・カメルーン戦以来で、ザックジャパンでは初めて。アルベルト・ザッケローニ監督は練習後の記者会見で「ガーナには、我々と比べてまさっている点がある。長い距離のスピードとフィジカルは、我々より少し上だと思う」と警戒を強めた。

 来年のブラジルW杯を見据えても、アフリカ勢とはグループリーグで同組となる可能性が高い。貴重なテストマッチとなるが、6日のW杯アフリカ2次予選・ザンビア戦(2-1)で最終予選進出を決めたガーナはメンバーを落として来日してきた。FWアサモア・ジャン、MFケビン・プリンス・ボアテング、MFマイケル・エッシェンはメンバー外。ザンビア戦の先発メンバーのうち4人が来日しなかった。

 ただ、GKを含めたDF陣はそのまま来日。日本戦の先発メンバーがどうなるかは分からないが、「(来日を回避した選手は)そんなに多くはないと思う」(ザッケローニ監督)というのも本音だろう。「ガーナは戦う姿勢のあるチームで、普通のアフリカのチームと比べると、労を惜しまない特長を持っている。親善試合を親善試合と捉えないメンタル面のアプローチが得意で、実際にガーナの親善試合を見ると、かなりいい結果を残している」。ガーナは06年10月にも親善試合で来日したが、当時のオシムジャパンは0-1で敗れている。

「我々はチーム力で戦わないといけない。相手に的を絞らせないようなプレーをして、極力、フィジカルコンタクトのないところにボールを運ぶ戦い方をしたほうがいい」。6日のグアテマラ戦(3-0)ではMF本田圭佑やDF内田篤人、GK川島永嗣らをベンチに置いたが、ガーナ戦に向けては「2試合目ということで、次に試合がないので、そういった意味でコンディションのマネジメントはしなくて済む」と、現状のベストメンバーで臨む考えも示唆した。

 シュート25本を放つなど一方的に試合を支配しながら3得点にとどまったグアテマラ戦。試合後は「ゴール前の決定力が欠けていた」として決定力を今後の課題に挙げたが、「明日のガーナ戦はそこまでチャンスはないとも思っている」と、より少ない好機を得点に結びつけることが求められる。ブラジルW杯への試金石ともなるアフリカ勢との初対決。指揮官は「我々にとって大切なテストの場になる」と力を込めていた。

(取材・文 西山紘平)

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