beacon

日本vsガーナ 試合前日の選手コメント

このエントリーをはてなブックマークに追加
 日本代表は9日、試合会場の日産スタジアムで公式練習を行い、10日のガーナ戦に向けて最終調整した。

以下、練習後の選手コメント

●FW香川真司(マンチェスター・U)
「個の能力の高い相手に対してどのような攻撃や守備ができるか。楽しみですね。ビデオを見ても、身体能力的なところはいつの時代も変わらないし、そういうところはやはりアフリカの選手だなと感じる」
―組織守備は今ひとつ?
「そうですね。でも、だからといって簡単に裏を取れるかどうか。これまでもコートジボワール戦とか、岡田さんのときに見ている限り、やっぱりそこまでの過程は簡単には行かせてくれない。ただ、チームとしてうまく攻撃できたときは必ずスカウティング的にも裏を取れているというのは分かっている。そこの精度さえ上げていければ、やれるのではないかと思う」
―この時期にアフリカ勢とやることでW杯にどのようにつなげていきたいか?
「それは別に……。どこと対戦しようが、アフリカ勢であろうが、何も気にしていない。世界的に強いチームとやれるということをプラスにとらえていきたい。ガーナもすごいいいチーム。そういういいチームに対して、どこまでできるか。強いチームとやることが必要だと思っているので」
―5年前の代表デビュー戦がアフリカ勢のコートジボワールだったが、覚えている?
「相当前ですから……。昔のことに浸ることはしないので、特別なものはないです」
―今回、1週間くらい合宿をしてきて、1トップを含めた攻撃陣の連係は?
「上がってきたというのはあるけど、グアテマラ戦はなかなか参考にならなかったところがあったので、明日の試合で、当たりの激しい相手に対してどこまでできるか。逆にガーナとかは本当に3人目が生きてくる。今、僕たちはその3人目を生かそうという攻撃を意識してやっているので、うまくいけば明日はそういうチャンスが生まれてくるのではないかと思う」
―3人目というのは自分?
「だれが3人目になってもいいと思う。攻撃の枚数をいい形で3枚、4枚関われれば必ずいい攻撃ができると思うので、それはボランチであったり、僕のサイドであったり、トップ下も関係なくやれればいいと思っている」
―守備に課題がある中、攻撃に枚数をかけるリスクについては?
「攻撃に行った中で、最後の3分の1のミスは仕方ないことだし、そこを思い切ってやらない限り、何の向上にもつながらない。リスクをかける場面はかけていくべきだと思うし、チャンスを一人ひとりが判断してやっていく必要があると思う」
―グアテマラ戦の後半に柿谷と本田が入ったが、彼らの縦関係の良さをどう見ている?
「どこで欲しくて、どこで出せばいいのかというタイミングは分かっていると思っている。そこの関係はしゃべらなくてもある。そのフィーリングはすごくいいものがある。それを試合の中でゴールという結果に結びつけていきたいし、その過程がいくらうまくいっても、シュートで終わることやゴールを取ることができない限り、ただのミスで終わってしまう。次はやりきって終われれば、攻撃の一つの武器になると思う」
―セレッソ時代に一緒にやっていたときと違って、今の柿谷は1トップをやっているが、どういう変化を感じている?
「裏への飛び出しであったり、本当にシンプルにゴールを狙うようになっているところが前と違うと思う」

●FW柿谷曜一朗(C大阪)
―映像を見てガーナの印象は?
「体がデカくて速くて強くてという感じ。自分たちのサッカーができればいいサッカーができると思うし、やるからにはしっかり勝ちたい」
―個人的な課題は?
「チームとして勝つためにやるだけ。意識してやりすぎてもダメ。練習で修正していることが試合で出ればいいと思うし、攻撃でもしっかり起点となってできれば」
―長い合宿で連係は深まってきた?
「やればやるほど、いい感じになってくると思う」
―ガーナ戦は集大成?
「日本代表はW杯を戦うために調整している段階。明日が最後じゃない。課題は残ると思うけど、本大会になったときに100%合うようになっていけばいい。(チームの)完成度は僕が言うことじゃない。そんなすぐにできるとは思ってないし、試合でいいところも悪いところも出ると思うので、反省しながらやっていきたい」
―フィジカルの強い相手に対しては?
「別に(フィジカルが)強ければいいものじゃない。正面から当たったらつぶされるし、体の当て方は気を付けないといけないけど、相手にとらわれずにできたらと思う」
―ゴールよりもチームの勝利?
「(ポジションが)一番前だから、もちろん(ゴールは)狙っている。チームが勝てるように働ければ」

●FW齋藤学(横浜FM)
―合宿はどうだった?
「チームの状況をつかみつつ、自分の良さを出していくには技術がないとできない。いろいろなことが必要で、難しい」
―明日は出られそう?
「微妙かな。しっかりやれればいいと思う」

●MF長谷部誠(ニュルンベルク)
―ガーナの主力数人が来日しなかったが?
「前の選手は4、5人抜けるけど、それ以外の選手の映像も見たけど、相当強い。すごくいい相手だと思う。アフリカ特有のフィジカルの強さ、スピード、身体能力は間違いない高い。技術も高いものを持っている」
―一発のカウンターを気を付ける?
「その怖さはあるし、カウンターで2列目、3列目から飛び出してくる走力は世界トップクラスだと思う。怖がってラインを下げたら、やろうとしていることと違うし、1歩2歩のリスクマネジメントや反応速度を上げないといけない。素晴らしい相手にどれだけ主導権を握れるか。攻撃は最大の防御というのをいかにできるか楽しみ。前回のグアテマラ戦は前線からの守備も素晴らしかったし、切り替えの速さという意味でもみんなが同じ方向を向いていた。そこは最低限として、それをやりつつ相手のレベルも違うけど、ゼロに抑えたい」

●DF吉田麻也(サウサンプトン)
―ガーナの印象は?
「組織全体で考えると、隙はある。そこをどれだけ突いていけるかが大事になる」
―グアテマラ戦とは違う試合になる。
「スピードも試合のテンポも変わってくる。そこは頭を切り替えてやらないといけない。身体能力が高いので、スピードに乗って行かれたら追いつけない。組織で守ることを意識しないといけない」
―過去のガーナ戦は無失点に抑えた試合がないが?
「相手がガーナだからじゃないけど、ゼロに抑えたいと毎試合思っている。最近失点が多かったので、失点を抑えることが今回のテーマだし、僕らの今の最大のテーマの一つ。継続してやっていきたい」
―主力数人は来日しなかったが?
「アフリカの選手は知らないだけで、すごいやつがいっぱいいる。あまり気にしていない」
―カウンターへの対応が重要になりそうだが?
「カウンターの守備はグアテマラ戦ではうまくできていたけど、相手のレベルが上がってもできないといけない。大事な試合になる」

●DF酒井高徳(シュツットガルト)
―今回の合宿では積極的にチームとして話し合いの場を持ってきたというが?
「僕はそんなに話していないけど、気になることや注意されたところは、そのシチュエーションに関して質問したりしている。自分からこうしてああしてというのはまだないかな。どっちかと言うと学びたい方なので。吸収していきたい」
―今回、新しい発見はあった?
「試合でもそうだけど、シチュエーションごとに起きることはいつも予測できないので、起こったときに、気になったりしたときはなるべく聞くようにしている。疑問に思った点やうまくいかなかったところは聞くようにしてやってきた。毎回の合宿で新しいことはある」

(取材・文 西山紘平、矢内由美子)

TOP