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川崎Fが憲剛&レナトのゴールで快勝、広島は3年ぶり3連敗…

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[9.14 J1第25節 川崎F2-0広島 等々力]

 J1第25節は14日、各地で残り8試合を行い、7位川崎フロンターレはホームで3位サンフレッチェ広島と対戦し、2-0で快勝した。前半10分にMF中村憲剛のゴールで先制すると、前半アディショナルタイムにはFWレナトが追加点。完封勝利で公式戦3連勝を飾り、リーグ戦では2試合ぶりの白星で順位も6位に一つ上げた。

 川崎Fは7日のナビスコ杯準決勝第1戦・浦和戦(3-2)で故障から復帰したレナトがリーグ戦では5試合ぶりに先発復帰。それ以外はリーグ前節のC大阪戦(0-0)と同じ先発メンバーで臨んだ。
 広島はFW石原直樹が出場停止のためMF森崎浩司が3月17日の鹿島戦(0-0)以来、22試合ぶりの先発復帰となった。それ以外は前節・F東京戦(1-2)と同じメンバー。体調不良で日本代表を途中離脱したMF青山敏弘も先発した。
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 試合は序盤から川崎Fがボールポゼッションを高め、広島を押し込んだ。前半5分、レナトの直接FKはわずかにゴール右へ外れたが、同10分、右サイドからDF田中裕介がDF水本裕貴とMF高萩洋次郎の間を突破し、中に切れ込むと、ラストパスに中村が反応。PA内右、角度のない位置から右足を振り抜き、ニアサイドを破った。

 中村の2試合ぶり今季7得点目となる技ありゴールで先制した川崎Fだが、その後はペースダウン。試合はこう着状態となり、互いになかなかフィニッシュまで持ち込めない展開が続いた。川崎Fは前半34分、レナトの左CKにDFジェシが頭で合わせるが、ヘディングシュートはGKがキャッチ。同41分にもレナトの左CKを田中が頭でそらし、ジェシが左足ボレーで狙ったが、枠を捉え切れなかった。

 失点後は徐々にボールを回す時間も増え始めた広島だが、なかなか決定機には至らない。前半43分、右サイドからのクロスボールを高萩がPA手前から右足ダイレクトボレー。枠を捉えた強烈なキックにGK西部洋平は思わず後ろに弾いたが、懸命に戻ってゴールラインぎりぎりでかき出した。

 ピンチのあとにチャンスあり。川崎Fは前半アディショナルタイム、中盤で中村がファウルを受けながらボールをつなぐと、山本雄大主審はアドバンテージを適用。レナトがそのままドリブルで駆け上がり、PA内まで切れ込むと、並走してきたFW大久保嘉人に預ける。大久保はGKとDFを引き付け、リターンパス。レナトが左足で無人のゴールに流し込んだ。

 後半に入ると試合のリズムは一変し、攻守が目まぐるしく入れ替わるオープンな展開となった。川崎Fは後半14分、レナトがドリブルでPA内へ仕掛けると、MFファン・ソッコに倒され、PKを獲得。これをレナトが自ら蹴ったが、GK西川周作が横っ飛びでキャッチした。

 絶体絶命のピンチをしのいだ広島は後半16分、MF清水航平に代えてMFミキッチを投入。ミキッチは右サイドに入り、ファンが左サイドに回った。守護神のビッグプレーに応えたい攻撃陣は攻勢を強め、後半24分、ミキッチの右クロスのセカンドボールをMF森崎和幸が右足ダイレクトボレー。GKが弾いたボールをFW佐藤寿人が押し込み、ゴールネットを揺らしたが、佐藤の位置がオフサイドだった。

 広島は後半27分、森崎浩に代えてMF野津田岳人を投入。早めに1点を返したいところだったが、同35分、ミキッチの左足ミドルもクロスバーを直撃した。後半37分にはDF千葉和彦に代わってFW浅野拓磨がピッチへ。8日の天皇杯2回戦・福岡大戦(1-0)に後半アディショナルタイムから出場し、プロデビューを果たした高卒ルーキーが待望のJ1初出場となった。

 浅野はシャドーの位置に入り、高萩が左のアウトサイドへ。ファンが3バックの左に下がり、DF水本裕貴が最終ラインの中央に移った。後半41分には高萩の浮き球のパスに反応した浅野が左サイドのスペースを駆け上がり、縦に突破。スピードでジェシを振り切り、ゴールラインぎりぎりからマイナスに折り返したが、野津田のシュートはミートし切れなかった。

 試合はそのままタイムアップ。0-2で敗れた広島は3年ぶりとなる3連敗を喫し、これで5試合勝ちなし(2分3敗)。ただ、順位は3位のまま変わらず、2位浦和が敗れ、首位・横浜FMも引き分けたため、浦和とは勝ち点2差のままで、横浜FMとの勝ち点差も「3」から「4」に広がるにとどまった。

(取材・文 西山紘平)

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