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[MOM837]三菱養和SCユースFW木村陸人(3年)_エースが復活の3発!

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.15 高円宮杯プレミアリーグEAST第13節 三菱養和SCユース5-4静岡学園高 三菱養和会調布G]

 エースが量産態勢に入った。三菱養和SCユースのFW木村陸人(3年)は前半15分に左サイドを抜けだしたMF秋田翼のラストパスを左足ダイレクトで合わせて勝ち越しゴールを決めると、直後の18分にはMF椿健太郎の左クロスをファーサイドから頭でゴールへ突き刺した。優勢に試合を進めた序盤、チャンスを確実にゴールへ結びつけてチームの勢いを加速させた。

 そして点の取り合いとなって4-4で迎えた後半40分、勝負を決めたのも木村だった。三菱養和は右サイドでのワンツーからMF相馬勇紀がラストパス。これを中央でコントロールした木村が「スリッピーだったのでダイレクトよりもコントロールしたほうがいいと思った。落ち着いて蹴りました」と右足で決勝点を叩き込んだ。「1点取って乗ることができた。自分は乗ると取れるタイプ。それが要因」と微笑んだ木村のゴールショーだった。

 この日前線で抜群の存在感を発揮していた木村はポストプレー、空中戦の強さで相手DFにプレッシャーをかけ続けていた。登録175cm78kg、パワーショットにも注目の木村は、1年時に一時得点王争いをリードしたほどのストライカー。ただ昨年は怪我に悩まされて思うような結果を残すことができず、迎えた今季も前半戦はわずか2ゴールにとどまっていた。ただ「練習、紅白戦から得点獲ることをこだわってやってきた」というFWは変わった。これまでは練習でのゴールにはそれほど意識を傾けていなかったという。ただ練習から貪欲にゴールへ向かうことを徹底。練習で結果が出始めると、試合でもゴールが生まれるようになった。加えてゴール前でクロス、セットプレーの際にファーサイドから入るクセを改善してよりゴールへ向かうようにしたことが、ここ2戦で4発の爆発につながっている。

「個人としては背番号分(9点)は取らないといけないと思っていた。まずはそこをクリアして次は二桁を目指したい。チームとしては残留が最低の目標。油断せずに勝ち続けていきたい」と誓った。この日対戦した静岡学園は1年時の4月に公式戦初先発した相手。その試合で木村は試合終了間際に圧巻の同点ゴールを決めて先発の地位を固めた。「静学には特別な思いがある」と振り返った木村は、再びターニングポイントとなった静学戦での3発に「本当に良かった」。チームに迷惑をかけた分は終盤戦のゴールラッシュで取り戻すつもりだ。

(取材・文 吉田太郎)
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