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1週間遅れの"バースデーゴール"、仙台DF石川直樹「また1年がんばれる」

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[9.21 J1第26節 大宮0-2仙台 NACK]

 左サイドバックが流れの中から鮮やかなダイビングヘッドを決めた。0-0で迎えた後半8分、MF太田吉彰のクロスは仙台2トップの頭上を越えてしまったが、ファーサイドにつめていた左サイドバックのDF石川直樹が頭で合わせた。「吉くん(太田吉彰)があそこまで見てくれていると思っていなかったので。ピンポイントできたので、とにかくふかさないように気持ちでねじ込んだ感じです」。体を投げ出しながらのダイビングヘッドがネットを揺らすと、目の前のゴールに仙台から駆けつけた多くのサポーターは歓喜した。

 今季よりベガルタ仙台に加入した石川。柏ユースからトップ昇格し、札幌、新潟と4球団を渡り歩く苦労人だ。守備の中心であるDF上本大海が右膝前十字靭帯断裂の重傷で長期離脱中の仙台最終ラインにあって、センターバック、左サイドバックをこなし堅守・仙台を支えている石川。「(仙台は)攻撃的な守備なので。仙台に入ってみてビックリした」。加入当初は戸惑いを見せたようだが、現在では仙台に欠かせない存在になっている。

 大宮アルディージャのスロベニアン2トップを抑え、前節・大分戦(6-0)に続いての無失点。2試合連続完封勝利は、準優勝した昨年4月以来、1年5か月ぶりだ。「(大宮の)2トップが強力で、そこに入れてきた後の飛び出しには注意していたので、上手くカバーリングできた。2試合連続完封して勝てたのは、ディフェンダーとしては嬉しい」と自信を深めていた。

 この日はDF菅井直樹の29歳の誕生日。試合後にはサポーターからバースデーソングのプレゼントがあった。1週間前の13日に石川も誕生日を迎えており、少し遅れた“バースデーゴール”となった。「28歳になって点を決められたのは、また1年がんばれる。すごく嬉しいです」。円熟期に差し掛かった守備のスペシャリストは、さらなる飛躍を誓っていた。

(取材・文 奥山典幸)

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