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前半戦2位躍進から後半戦わずか1勝…大宮小倉監督「一番良いのはひとつ勝つこと」

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[9.21 J1第26節 大宮0-2仙台 NACK]

「チャンスがあるうちに点を決めないとこういう試合になる、という典型的な試合」。大宮アルディージャの小倉勉監督は試合を振り返った。立ち上がりに失点をするという“悪癖”も解消され、序盤からチャンスをつくるなど良い試合の入りを見せたものの、仙台に2点を献上。攻撃陣も前後半通じて放った12本のシュートをひとつもモノにすることができず、2試合連続無得点に抑えこまれ、勝ち点をつかむことはできなかった。

 この試合で再び4-4-2を採用した小倉監督。MF金澤慎が左膝内側側副靭帯損傷で、さらに「肉離れぎみのケガ」(小倉監督)でMF青木拓矢が欠場となり、好調時のダブルボランチを2人とも欠く中、起用されたのは、センターバックが本職のDF高橋祥平と、8月に仙台から加入したMF和田拓也。昨年まで東京Vでチームメイトだった2人が中盤の底でコンビを組んだ。

「1回ヴェルディのときにやったので、話し合わなくてもできる」と高橋は手応えを口にする一方、「逆に息が合いすぎて同じところに入っていっちゃう部分がある」と新コンビの課題を口にした。さらに、「お互いにディフェンシブなボランチになってしまう」と高橋が懸念しているように、ダブルボランチで放ったシュートはゼロ。青木が縦への推進力を武器に今季3得点と守備だけでなく攻撃でも貢献しているだけに、物足りない印象は否めない。しかし、小倉監督は「今回急遽起用したけど、試合に負けているので“良い”ということはないけど、“悪くない”ということにしておく」と今後の起用も示唆。高橋自身も「もっと練習が必要」とボランチへの意欲を語っていた。

 前回のNACK5スタジアム大宮での試合では、横浜FMに勝利(1-0)し、悪夢の8連敗をストップさせサポーターと喜びを分かち合ったが、この日の不甲斐ない敗戦に、試合後サポーターからブーイングも飛び出した。残り8試合「勝ち点53」という大宮が掲げているスローガンを達成するために必要なものを問われた指揮官は、「何が必要かと言われれば勝ち点です。あと(勝ち点)14。現状ではそれに向かうより1試合1試合に向かうこと。一番良いのはひとつ勝つこと」。残り8節、前半戦を2位で折り返した大宮の真価が問われる。

(取材・文 奥山典幸)

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