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[Fリーグ]FP鈴村復帰の神戸、湘南を最少失点に抑えて5試合ぶり勝利!!

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[9.22 Fリーグ第15節 神戸3-1湘南 GA神戸]

 Fリーグは22日、第15節を行い9位のデウソン神戸は3位の湘南ベルマーレ(Fリーグ)とホームのグリーンアリーナ神戸で対戦した。昨年12月、上咽頭がんであることを公表した元日本代表のFP鈴村拓也の復帰戦となった一戦。前半5分にFP江藤正博のゴールで先制した神戸だったが、一度は同点に追い付かれてしまう。それでも、勝利への執念を見せパワープレーに出ると、江藤が2点目のゴールを決めた。さらにパワープレーに出た湘南の攻撃を、鈴村を中心に守り抜くとFP岡崎チアゴも追加点を決める。3-1で神戸が湘南を下し、5試合ぶりの勝利を挙げている。

 神戸は、約10か月ぶりに復帰した鈴村を先発で起用する。キックオフ直後からボールを保持した神戸は、FP西谷良介、FP稲田瑞穂、鈴村がミドルシュートを放ち、湘南ゴールを脅かす。押し込まれる展開の続いた湘南も、前半3分にFP小野大輔が鋭い縦パスをPA内に走り込んだFP市原誉昭に送る。しかし、シュートには持ち込めない。

 前半5分には神戸がCKを得ると、FP須藤慎一のパスを受けた江藤がシュート。これが決まり、ホームの神戸が1点をリードする。攻め込む神戸は8分にも左サイドからFP山蔦一弘が縦パスをダイレクトで中央に入れる。ゴール前に走り込んだFP岡崎チアゴに合わせたが、シュートを空振りしてしまい、決定機を生かせない。

 さらに前半10分にも神戸は、FP西谷良介が右サイドから中央に切り込み、シュートを放つ。しかし、これは左に外れた。同11分には右CKを受けた鈴村が、左足でボレーシュートを放ったが、枠を捉えられなかった。同12分には湘南も市原から小野に縦パスが入り、速攻に移った。しかし、GK冨金原徹の好守の前にシュートを打たせてもらえなかった。

 前半の残り時間が6分を切り、湘南は小野とボラを同時に起用し、神戸の守備に圧力を掛ける。16分にはゴール前でボールを受けたボラが、反転でDFをかわしてシュート。しかし、これもGK冨金原の正面を突き、得点を挙げることはできなかった。対する神戸も前半17分、カウンターから西谷が右サイドを突破し、ゴール前のFP相井忍にパスがつながったが、相井のシュートは左に逸れて行った。湘南も18分にはロングボールを前線で受けたFP内村俊太がトラップでDFを外して、シュートを打つ。しかし、ボールを枠に飛ばすことはできなかった。このまま神戸の1点リードで、前半を折り返した。

 後半も立ち上がりは神戸が押し気味に試合を進める。後半3分には西谷がGK遠藤と1対1になったが、シュートを決めることはできなかった。同4分には鈴村の浮き球のパスから江藤が湘南の守備の裏を取る。ヒールパスをFP原田浩平につないだが、原田のシュートは右上へ外れて行った。

 ボラを中心に反撃に出る湘南は、後半7分にボラが右サイドを突破。自らシュートに持ち込んだが、右サイドネットに外れている。神戸は鈴村を中心に体を張った守備を見せて、湘南の攻撃を抑えた。逆にボールを奪ってからの速攻でチャンスをつくったが、2点を決めることができない。

 迎えた後半12分、湘南は同点ゴールを挙げる。自陣からのFKを前線の内村に入れると、内村の反転シュートをGK冨金原が弾く。このこぼれ球がゴール前にいたFP金井智之の胸に当たると、浮いたボールはゴールに吸い込まれていった。

 鈴村の復帰戦を勝利で飾りたい神戸は、後半14分に速攻から決定機をつくる。原田がボールを持ち上がり、左の山蔦へパス。山蔦がゴール前に入れたボールを須藤が合わせたが、GK遠藤が体を張ってブロックした。同15分にも神戸は自陣からのロングカウンターから、相井に決定機が訪れるが、速いクロスに反応できなかった。

 互いに得点を挙げられないまま、残り1分42秒になる。神戸はタイムアウトを取り、西谷をGKにパワープレーを開始する。残り59秒、パワープレーに出た神戸は江藤が右サイドからシュートを突き刺し、再びリードした。ここから湘南もパワープレーに出るが、鈴村をピッチに戻した神戸は、湘南の猛攻に耐える。そして逆にパワープレー返しから岡崎が追加点をマーク。このまま3-1で勝利した神戸が、鈴村の復帰戦を見事に白星で飾った。

(取材・文 河合拓)

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