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[国体少年男子]初戦連敗ストップ!京都府が富山県を1-0撃破

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[9.29 国体少年男子1回戦 京都府1-0富山県 朝日サッカー場]

 過去3大会連続初戦敗退していた京都府が富山県を1-0で下し、2回戦へ進出した。京都は30日の2回戦で神奈川県と対戦する。

 京都の米澤一成監督(京都橘高)は「突破できたことは良かった。(思うような内容ではなかったが)1-0でも何でも勝ちたかった」と振り返り、昨年の経験者でこの日決勝ゴールを決めたMF宅野海里(京都U-18)は「去年、見ただけで驚くような人たちもいっぱいいた。そんなメンバーでも勝てない試合もあるんで、ここで自分たちが慢心しているようじゃいけない。チャレンジャーの気持ちでやっていく」と気を引き締めていた。現U-17日本代表のMF永島悠史やMF奥川雅也(ともに京都U-18)ら注目選手を擁した昨年、熊本県に延長戦で敗れるなど結果が出ていなかった京都だが、近年苦戦してきた反省を活かし、集中した戦いで初戦の壁を突破した。

 シュート数は15-4。今年の近畿ブロック予選で昨年の全国王者・兵庫県を2-0で破って全国大会へ進出した京都の実力は今大会上位だ。ただ、立ち上がり悪く隙があった京都は序盤、オープン攻撃を仕掛けてくる富山を勢いづかせてしまう。富山は個人技光るMF松岡大智(富山U-15)や鋭いターンからの突破にキレのあったFW高橋大樹(富山U-18)らがチャンスメーク。FW市田将道(富山東高)の左クロスがあわや京都のオウンゴールかというシーンをつくり、後半にも松岡の左足シュートや高橋のヘディングシュートがゴールを襲った。

 それでもGK若原大志、太田京輔荻野広大(すべて京都U-18)の両CB中心に堅い京都はブロックの外からのクロス、ロングボールを跳ね返すだけでなく、しっかりと味方につなぐなど安定した守りでボールを支配する。そして推進力のあるFW松下英右(京都U-18)や前線で豊富な運動量を見せたFW門司康成(京都U-18)、鋭い飛び出しのMF沼大希(京都U-18)、MF山本蓮(久御山高)らがチャンスに絡むと後半15分だ。

 山本の右CKのクリアボールにPAで反応した宅野が左足一閃。好守を続けていた富山GK久我芳樹(富山一高)を破る値千金の一撃を決めてリードを奪った。終盤は決定的なシュートが枠を外れるなど、2点目を決めて勝利を決定づけることができなかったが、それでも相手に得点を許さずに連敗をストップ。指揮官は「京都を代表してやっている。(活躍することによって)京都の方々が元気になってもらえたりすると思う」。今年1月には京都橘高が高校選手権で決勝へ進出し、地元を沸かせた。今回の2回戦の対戦相手は初戦で8-1の大勝をおさめている強敵・神奈川だが、むしろ「チャレンジャー」として強敵との対戦を歓迎している京都イレブンは、勝つことに集中して台風18号の影響で大きな被害を受けた地元を少しでも元気づける。

[写真]後半15分、京都は宅野のゴールで先制

(取材・文 吉田太郎)
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