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ミーティングに拍子抜け? 内田「意外にポジティブだった」

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 負けん気の強さをのぞかせた。ベラルーシ入り後の初練習を終えたDF内田篤人(シャルケ)は練習前に行われたミーティングの内容について聞かれ、「意外にポジティブだった」と、拍子抜けしたように振り返った。

 11日のセルビア戦(0-2)後、「相手はW杯に出られないチーム。僕はシャルケでも『お前らはアジアだから(W杯に出られる)』と言われる。そういう言葉を覆したいと思っていた」と、人一倍悔しさをあらわにしていた。課題のセットプレーとカウンターからの2失点。それ以上にボールを支配しながらほとんど決定機をつくれなかった攻撃面に「2失点より無得点のほうが悔やまれる」と、憮然とした表情を浮かべていた。

 ミーティングでも当然、ザッケローニ監督からカツが入ると予想していたのか、反省するところは反省しつつも前向きにベラルーシ戦へ向かおうという内容には驚きもあったようだ。「まだ次、試合があるから。今日の練習も軽かったし、切り替えも大事」。そう指揮官の意図をくみ、リラクゼーションを兼ねた練習では弾けるような笑顔も見せていた。

 セルビア戦ではFW香川真司に厳しいマークが付いただけではなく、DF長友佑都のオーバーラップもケアされ、日本の武器である左サイドの攻撃が封じられた。

「試合前は『バランスを見てほしい』『上がる回数は抑えてほしい』という指示もあったけど、左が抑えられていたので助けたいなと思った」

 右サイドは攻守のバランスを取るように指示されることが多い内田だが、セルビア戦では攻撃参加のシーンも目立った。「上がったら、監督も何も言ってこなかったので、それでいいのかなと」と、試合の状況を見て臨機応変にプレーした。

 香川、長友が並ぶ日本の左サイドは当然、W杯本番でも対戦相手に警戒される可能性が高い。「左右両方バランスよく攻めるのが、いいバランスだとは思ってない。左が行けなければ右が行けばいいし、試合の状況を見ながらだと思う」。左で攻め切れるなら左。そうでないなら右。チームのバランスを最優先しつつ、試合展開に合わせたプレーを見せるだけだ。

(取材・文 西山紘平)

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