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香川「もっと相手を惑わせないといけない」

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「消化不良」に終わったセルビア戦から2日。FW香川真司(マンチェスター・U)は軽めだった全体練習を終えて引き揚げると、練習メニューのフットバレーで見せていた笑顔から一転、厳しい表情を浮かべながら報道陣に対応した。

「セルビア戦では攻撃的なところでチャンスをあまりつくれなかったし、数少ないチャンスに関われたところで決め切れなかった。ベラルーシ戦ではそういうところを徹底して意識する必要があるのかなと思う」

 セルビアは身長188cmのブラニスラフ・イバノビッチ(チェルシー)と187cmのマティヤ・ナスタシッチ(マンチェスター・C)というビッグクラブでプレーする2人の長身選手をCBに並べ、中央を固めて守ってきた。加えて、香川とDF長友佑都にはマンマークをつけて対応。その結果、日本は得意の左サイドからの攻撃を封じられた。

「フィジカルの強い相手、厳しいプレッシャーで来る相手、守備で組織的な相手に対して、どういう戦い方をするか。それについてはもっとチームとしての方向性をイメージづけないといけないのかなと思う。ああいう相手に対して何もできないとなると、そこで話が終わってしまう」

 セルビア以上に引いて守ってくることが予想されるベラルーシ戦では、そこをどうやって打開していくかがカギになる。

「1戦目(セルビア戦)では、もっと動きの質や量を増やして相手を惑わせていかないと厳しいと感じた。動きながら、そして、機を見て中へ1本入れないと相手は怖くない。セルビア戦ではチャレンジできなかったので、今度はどんどんチャレンジしていきたい」

 ブラジルでのW杯に向けて日本の力をアップさせると同時に、出場機会が激減しているマンチェスター・Uに、チームの勝利とゴールという結果を持ち帰る。香川はそれだけに集中している。

(取材・文 矢内由美子)

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