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[選手権予選]「笑顔の」実践学園、難敵との初戦制し8強進出:東京A

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[10.13 全国高校選手権東京都Aブロック予選2回戦 実践学園2-0国士舘 実践学園G]

 13日、全国高校サッカー選手権東京都予選2回戦が都内各地で催された。中でも注目を集めたのはAブロック2回戦、実践学園と国士舘のカードだった。

 夏の高校総体予選で実践が早期敗退したことで実現してしまった優勝候補同士の対戦。どちらも2回戦が初戦という巡り合わせと合わせて考えれば、想定されるのは自然と“ガチガチの試合”だった。実際、国士舘の選手は整列の段階から表情が強張っている選手が多く、「選手権予選らしい」緊張感である。ところが、実践側にカメラを向けるとそこに写るのは笑顔、笑顔、笑顔だった。

「あれは空元気ですよ」。実践・深町公一監督は、そう言って苦笑を浮かべる。一方、湘南ベルマーレ内定のMF福岡将太主将(3年)は「笑顔は意識していた。僕は1、2年生のときの経験もあるので、みんな緊張してしまうのは分かっていたので、声掛けしてリラックスしていこうと思っていた」と話す。笑顔で握手を交わして整列した実践イレブンは、「あんなの観たことがない」(深町監督)という円陣を自主的に組んで気持ちを高め、試合に入っていった。

 立ち上がり、主導権はスムーズに試合へ入った実践の手中にあった。「ウチはスロースターターのところがある」(深町監督)、「立ち上がりは僕らが1年生のときからの課題なんです」(福岡)という言葉が信じられないほど。早くも10分にはスペースを巧みに使う攻めから、最後はMF溝口和也(3年)が押し込んで先制点を奪い取った。

 対する国士舘はロングボールが目立つ。国士舘ベンチから「つなげ!」という叱責の声が飛び続けたことからも分かるように、「本来の国士舘の攻めではない」(実践・深町監督)。苦し紛れで蹴り込まれたボールは、高橋龍世(2年)、佐藤稜大(3年)のCBコンビを中心とする実践守備陣が的確に撃墜。守備陣への信頼は「相手が蹴ってきてくれると、ウチのペースになる」(深町監督)という言葉が象徴的だろう。前半、守備陣形が乱れるシーンは数えるほどだった。

 後半に入るとエンジンの掛かってきた国士舘も巻き返したが、我慢の時間帯に我慢できるのは実践の伝統か。2度の決定機のうち、一つは実践GK遠藤透(3年)が好守で阻み、もう一つは枠外へ。すると後半27分、実践に電光石火のカウンターから実践に追加点。抜け出したMF富田峻介(3月)が巧みなシュートを決め、これで2-0。国士舘もMF外村裕太(3年)の突破などから好機は作っていたが、決め手を欠いてスコアはそこから動かず。実践が準々決勝進出を決めた。

 深町監督は「この1週間は練習からウォーミングアップまで素晴らしい雰囲気でやれた」と満足げに話しつつ、「これを継続していけば、もっと強いチームになれる」と断言した。

(取材・文 川端 暁彦)
【特設】高校選手権2013

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