アビスパ福岡が経営危機に直面していることが分かったと、16日付の西日本スポーツが報じている。スポンサー収入の大幅な減少が主な原因で、最悪の場合、Jリーグ退会、下部リーグからの再出発を余儀なくされることになるという。

　Jリーグのクラブ経営が綱渡り状態であることが浮き彫りとなった。記事によると、福岡は運営資金が約5000万円不足しており、12月にも社員および選手の給与に遅配の恐れがあるのだという。

　資金繰りが苦しくなったのは5月ごろだといい、同紙は原因としてクラブは今季の営業収入を約9億6000万円と見積もっていたが、9月末で約8億2000万円にとどまっており、見積もりの甘さを指摘している。対応策として数千万円の借り入れを行ってきたが、現在は新たな借り入れ先が見つかっていないのだという。

　西日本新聞によると、きょう午前に大塚唯史社長と下田功専務が会見を行い、経営状況を説明。大塚社長は目に涙を浮かべながら、「昨年度に続き、このままでは本年度も赤字になる。経営責任を感じているが、私が辞めて済む話ではない。やれることを引き続きやっていく」と話したとしている。

　同紙によると、選手、スタッフらには今日の練習後に事情説明が行われたという。