beacon

齋藤学の決勝点で横浜FMが広島との首位攻防戦制し首位奪回

このエントリーをはてなブックマークに追加

[10.19 J1第29節 横浜FM1-0広島 日産ス]

 J1第29節は19日、各地で9試合を行い、2位・横浜F・マリノスはホームで首位・サンフレッチェ広島と対戦し、1-0で競り勝った。後半10分に日本代表MF齋藤学が先制点。この1点を最後まで守り抜いた。横浜FMは3試合ぶりの白星で首位を奪回。連勝が3で止まった広島は浦和にも抜かれ、3位に後退した。

 横浜FMはMF富澤清太郎が出場停止明けで先発に戻ったが、DFドゥトラが出場停止。左SBではDF奈良輪雄太が4試合ぶりの先発となった。MF兵藤慎剛は右足首痛のため欠場。MF佐藤優平が右サイドハーフで2試合ぶりに先発した。一方の広島は前節の清水戦(3-1)と同じ先発メンバーで臨んだ。
[スタメン&布陣はコチラ]

 立ち上がりから中盤でのせめぎ合いが続いた試合は互いになかなか決定機をつくれない。横浜FMは前半17分、右後方からのMF中村俊輔のFKにDF中澤佑二が打点の高いヘディングで合わせたが、ゴール上へ。得意のセットプレーで最初のチャンスをつくったが、惜しくも先制点とはならなかった。

 広島は前半21分、自陣からの1本のロングパスにMF石原直樹が反応。ゴール前に抜け出し、GKと1対1の絶好機を迎えたが、シュートはGK榎本哲也の好守に阻まれた。横浜FMも同26分、齋藤の落としたボールを中村が左足でミドルシュート。きっちりと枠を捉えていたが、ここは日本代表GK西川周作が弾き出した。

 両守護神が好セーブを見せ、試合は0-0のまま推移。徐々に横浜FMがボールポゼッションを高め、広島を押し込んでいくと、広島はビルドアップでミスが続き、ピンチを招いた。前半35分には西川からパスを受けたMF森崎和幸が自陣の低い位置で中村にボールを奪われる。中村は素早くPA内右の佐藤にパス。佐藤がゴール前に折り返したが、MF青山敏弘がかろうじてクリアした。

 0-0で後半に折り返すと、横浜FMは後半10分、代表帰りの齋藤の目の覚めるような一撃で均衡を破った。左サイドで奈良輪からボールを受けた齋藤がドリブルで中に切れ込み、MF高萩洋次郎、DF塩谷司を振り切って右足を一閃。豪快なシュートをゴール左上隅に叩き込み、先制に成功した。

 1点を追う展開となった広島は後半16分、MF清水航平に代えてMF山岸智を投入。同18分にはMFミキッチが右サイドから左足で上げたクロスボールにFW佐藤寿人が飛び込み、DF栗原勇蔵と競り合いながらダイビングヘッドで捉えたが、わずかにゴール左へ外れた。

 反撃に出る広島は徐々に攻勢を強めるが、横浜FMの堅い守りをこじ開けられない。後半32分には2人を同時交代。ミキッチと石原を下げ、MF野津田岳人、DFファン・ソッコを投入し、3枚のカードを使い切った。同36分、DF水本裕貴のスルーパスから山岸が左サイドを抜け出し、ゴール前にクロス。佐藤が飛び込んだが、必死に戻った奈良輪が一歩早くクリアした。

 怒涛の猛攻に出る広島は後半38分、水本が強烈なミドルシュートを放つもGKがパンチング。同40分にも青山がドリブルで切れ込み、そのまま右足を振り抜いたが、GK榎本の好セーブに遭い、最後まで1点が遠かった。試合はそのままタイムアップ。横浜FMが1-0で逃げ切り、1節で首位に返り咲いた。

(取材・文 西山紘平)

▼関連リンク
J1第29節LIVE速報

TOP