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[MOM875]富岡MF黒澤健太(3年)_指揮官驚嘆の先制FK

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.2 全国高校選手権福島県予選決勝 尚志1-2富岡 鳥見山陸上競技場]

 1得点1アシスト。MOMは文句なくこの男、富岡MF黒澤健太(3年)だろう。記者が「本当にこいつはボランチか?」と何度もフォーメーションを確認したくなるような神出鬼没の動き出しで尚志守備陣をかく乱し、決定的な仕事をこなしてみせた。

 そして、ハイライトは1点目だ。ゴール前左寄りで得たFKのチャンスで、ニアサイドへと見事なシュートを叩き込んでみせた。佐藤弘八監督が「まさかあそこから入るとは思っていなかった」と驚嘆させる一撃は、「あれで救われた」(GK高瀬凌平主将、3年)というチームを救う値千金の先制点。決してまぐれではない。「これまでも、この1週間も、アイツはFKを本当に練習していたので」(高瀬)と僚友たちからも称えられる“練習はウソをつけない”ことを証明する一発だったと言える。

 2点目のアシストでは、まさに持ち味であるスペースへの動き出しが試合を決めた。「スピードのある選手ではないけれど、飛び出すタイミングやセンスに良いモノを持っている」と佐藤監督も目を細める見事な活躍ぶりだった。

 もちろん攻撃だけではない。守っても、アンカー役の佐野慎太郞(3年)らとうまく距離感をキープしながら、アグレッシブな守備を展開。「中盤の守備はウチのストロングポイントだと思っている」と佐藤監督が胸を張ったのも納得の戦いぶりを組織としても見せ、尚志の攻撃を封じ込んでみせた。

(取材・文 川端暁彦)
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