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[選手権予選]ライバル高松商にリベンジ!香川西が王座守り8連覇達成!:香川

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[11.9 全国高校選手権香川県予選決勝 香川西2-0高松商 香川県立丸亀競技場]

 第92回全国高校サッカー選手権香川県予選決勝が9日、香川県立丸亀競技場で行われ、香川西と高松商が対戦。2-0で香川西が勝利し、8年連続9度目の選手権出場を決めた。

「これまで先制点を奪われて、負ける事が多かったので、先制点を奪う事を心がけていた」(DF藤谷匠)との言葉通り、開始から素早いパスワークで相手DFを翻弄した香川西が2列目、3列目の飛び出しを活用し、サイドから攻撃。前半11分にはDF篠田裕一朗のクリアボールが相手DF裏に抜けてFW藤岡航世の元に入る。藤岡が飛び出したGKをかわし、無人のゴールに流し込むも、これは戻ったDFに掻き出されてゴールならず。それでも香川西の一方的な展開が続く中、試合が動いたのは21分だった。引いて受けた藤岡がボールキープから、左に開いたMF吉良朋紀へとパス。そして吉良が後方から飛び出した蓮井翔へと流す。左CK付近から入れたゴール前へのパスをMF安藤匡志がシュート。これがDFに当たりながらも、相手GKの頭上を越えてネットを揺らした。

「練習から良くやっているパターンの崩しだった。信じて、中に送ったら安藤さんが決めてくれた良かった」と蓮井が喜び、大浦恭敬監督も「1点目が良かった。蓮井が良かったね。イジらキャラでよく怒られている子なので、ストレス発散してくれた」と称えた一撃で勢いに乗った香川西は23分にも、右CKからFW阪本翔一朗が「練習していた通り」のヘディングシュートを決めて、前半を終える。

 後半は一転、「守りに入ってしまった」と阪本が口にしたように、高松商にボールを持たれる時間が増え、中村優太郎岡田倫太朗の2トップにボールを入れられる時間が増えたが、香川西は藤谷と篠田のCBコンビを中心にしっかりと対応し、シュートらしいシュートを打たせない。21分には右CKからの折り返しをゴール前で高松商MF久保敦也に押し込まれるも、ギリギリの所でDFが弾き出し、無失点をキープした。香川西はその後、得点こそ奪えなかったが、35分には安藤のミドルシュートがクロスバーを叩くなど最後まで追加点を奪う姿勢を忘れず、8年連続9回目の全国出場を決めた。

 今季、高松商との対戦は新人戦から1勝1分3敗と大きく差をつけられていただけに、阪本は「連続出場のプレッシャーもあったし、高松商にはリベンジという意識が強かった。いい形で点が取れて勢いに乗れると思うし、勝ててよかった」とホッとした表情を浮かべる。香川の絶対的な王者として君臨しながら、高校総体は全国切符を掴めなかった。阪本をはじめ、選手の多くが「僕たちは弱い」と口を揃えるが、夏以降は精神面を鍛え、選手権予選を通じて少しずつ頼もしさを増してきた。例年ベスト8を目標に掲げる大浦監督も今年は「昨年度超え(2回戦突破)」と控え目な目標を設定するが、選手たちが目指すのは「やるからには日本一を狙いたい」(阪本)と頂点。全国での香川西の戦いぶりに注目だ。

[写真]2点目を奪った香川西FW阪本(左)を篠田が祝福

(取材・文 森田将義)
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