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[MOM886]香川西DF藤谷匠(3年)_元ストライカーが見せ始めたDFとしての風格

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.9 全国高校選手権香川県予選決勝 香川西2-0高松商 香川県立丸亀競技場]

 香川西のゴール前にそびえる11番の壁。DFらしからぬ背番号を纏った藤谷匠(3年)が躍動した。FCフレスカ神戸から入学した当初はFWだったが、「入った時から、CBでプレーすれば、Jリーガーになれると本人に言っていた」と香川西の大浦恭敬監督は高く評価。何度もFWからCBへのコンバートを試みたというが、「点を獲ると目立てるんで、FWが良かった」と本人の強い拘りもあって上手くハマらず。CBとFWでのプレーを繰り返す、兼任状態が続いていた。強いストライカーへの拘りを示すかのように、今年に入ってすぐに選んだ背番号も11番。3年間、コンバートが完了せずに卒業するかと思われたが、今年の4月になり、「チーム勝つためには僕がCBに入った方がいいんじゃないかと思った」と藤谷はCBでのプレーを受け入れた。

「今年は高松商にずっと負けて来たので絶対に借りを返したかった。一番大事な試合なんで、これだけは獲ろうとインターハイ終わってからずっとやってきた」というこの日の試合は本格的にCBになって約半年とは思えない、DFらしいプレーを披露。181cmの高さを生かし、相手のクロスを確実にはじき返すだけでなく、手足の長さを生かしたボールハントでも無失点に貢献した。中学時代からのチームメイトであるゲームキャプテンの篠田裕一朗とも、「お互いの事は何でも分かる。篠田は足が遅いんで、彼が前に奪いに出て、ちょっとだけ足が速い僕はカバーに行く。バランスは良いと思います」と抜群の連係を披露した。

 得点に対する思いが強く、FWへの拘りもあったが、「最近は相手に出だしで勝ったり、ヘディングで勝ったり、無失点に抑える事が楽しくなってきた」と新たな楽しみも見出している。大学ではFWを捨てて、CB一本でプレーする意思を示し、「相手の嫌な事が分かる。自分が嫌やったプレーをすれば良いので、FWとしての経験は無駄じゃなかった」と気持ちはすっかりCBだ。大浦監督は守備での存在感を評価しつつ、「まだまだ経験不足」と辛口コメントを続けたが、裏を返せば、全国での経験を積めば大きく化ける可能性があるタレントとも言える。「全国というチャンスを貰ったので、このチャンスを無駄にしないように日本一を目指して頑張りたい」。そう本人の意気込みを達成するためには背番号11という異色のCBの成長が欠かせない。

(取材・文 森田将義)
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