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無念の負傷交代…長崎DF山口「充実した日々を送れた」

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[12.1 J1昇格プレーオフ準決勝 京都0-0長崎 西京極]

 無念の負傷交代だった。V・ファーレン長崎のDF山口貴弘は後半9分、相手との競り合いで左太腿裏を負傷。ピッチに倒れ込むと、そのまま担架で運び出され、同11分にDF下田光平と交代した。

「競り合いで少し踏ん張りをきかせたときに筋肉がピキッとなった。肉離れかどうかは分からないけど、動けなくなった」

 試合後は松葉杖をついてゴール裏のサポーター席のもとへ挨拶に行った。J2昇格1年目でのJ1昇格は果たせなかった。しかし、今季、湘南から期限付き移籍で加入し、出場停止1試合を除く全41試合にフルタイム出場してきた山口の存在なくして、ここまでの躍進はあり得なかった。

「悔しい気持ちもあるけど、それぞれが本当にいい経験になったと思う。長崎が新しいステージに上がってきて、手探り状態の中、J2残留という目標からどんどんステップアップしてこれたのは価値のあること。こういうチームでもハードワークして、まとまれば、ここまではできるということを見せられた。そこは満足しているし、来年につながるV・ファーレンのサッカーができたのかなと思う」

 所属元の湘南も来季のJ2降格が決まっている。来季、どのチームでプレーするかは分からないが、山口自身、長崎での1シーズンが大きな財産になったのは間違いない。「負けて悔しい気持ちもあるけど、この1年間、みんなでがんばってきたし、充実した日々を送れた。練習は本当にきつかったけど、みんなでやってこれて、最後は負けたけど、うれしく思っている。かかわったすべての人に感謝したい」。松葉杖をついたままミックスゾーンで取材に応じた山口は、かみ締めるように激闘の今シーズンを振り返った。

(取材・文 西山紘平)

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