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[関西1部]今季リーグ最終戦、優勝チーム・大阪体育大に2位・阪南大が逆転勝ち!

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[12.1 関西学生リーグ後期第11節 大阪体育大1-3阪南大 J-GREEN堺]

 1日、第91回関西学生サッカーリーグ1部後期最終節の大阪体育大対阪南大戦がJ-GREEN堺(大阪)で行われた。前節、24年ぶりの優勝を決めた大体大と準優勝の阪南大は、全日本大学選手権(インカレ)への出場は既に確定済み。ともに最終戦を勝利で飾るべく臨んだ試合は、阪南大が後半に3ゴールをあげ、3-1で逆転勝ちした。

 第91回関西学生リーグも最終節を迎え、最後の試合は1年間首位を争い続けた大体大と阪南大の対戦となった。試合後に開催される閉会式の為、観客動員が行われたスタンドはほぼ満員。2,606人の観衆の前で行われた試合は、1年を締めくくる最終戦に相応しい熱戦となった。

 先手を取ったのは大体大だった。前半25分、中盤からMF山本大稀(4年=米子北高)が出した浮き球のパスを、PA内に走り込んだFW澤上竜二(2年=飛龍高)がDFをものともせず、左足で突き刺し先制。関西学院大のFW呉屋大翔(2年=流通経済大柏高)と得点王争いを繰り広げる澤上の今季22点目のゴールで、大体大がリードを奪う。その後も山本が積極的にボールに絡んで起点となり、前半は大体大がペースを握った。澤上と2トップを組むFW伊佐耕平(4年=神戸科学技術高)もPA内に何度も飛び出し追加点を狙うも、枠内を捉えきれず。前半は0-1で折り返す。一方の阪南大は先制を許すも「前半はちょっと攻められたんですけど、前半から結構良い形で攻めれて後ろの方から丁寧に繋いで、ゴールまで運べてたんで」とMF可児壮隆(4年=川崎F U-18、川崎フロンターレ内定)が振り返ったように、得点こそ奪えなかったものの、ペースが乱れることなく後半へ繋いだ。

 迎えた後半5分、阪南大は中盤中央でMF松下佳貴(2年=松山工高)のパスを受けたDF二見宏志(4年=奈良育英高、ベガルタ仙台内定)が左足を振り抜く。観客もどよめいた二見の豪快なミドルシュートで試合は振り出しに戻る。その勢いのまま、後半は阪南大が圧倒。「工藤が潰れた時に、(泉澤)仁が内側で絡んでチャンス作る、逆に仁から工藤って。そういうのがやっと出て来た」と須佐徹太郎監督が説明したように、前線でFW工藤光輝(4年=札幌U-18、コンサドーレ札幌内定)とMF泉澤仁(4年=新潟ユース、大宮アルディージャ内定)が連動し、決定機を何度も作った。

 再び試合が動いたのは31分。可児の中盤からのロングスルーパスから、DFの背後に走り込んだFW河田篤秀(3年=阪南大高)がバウンドしたボールを上手く合わせて勝ち越し。36分には、PA内で倒された松下が獲得したPKを可児がきっちりと決め、3-1。大体大の追撃を許さず、阪南大が最終戦を勝利で飾った。

 後期は連敗や苦しい試合が続いた阪南大にとって、この日は会心の勝利となったが「今日は全体的に良かったですけど、今日みたいな力が常に出せるようになんないと、やっぱこれから先、勝っていくのは難しいなっていう風には感じた」と可児。須佐監督もインカレへ向けた課題として「12項目くらい、まだまだやらなければいけないことが残っている」と危機感をのぞかせる。昨年、総理大臣杯とリーグを制し、インカレでも3位の成績を残した阪南大。その時の中心メンバーは大半が残っているが、今年はまだタイトルが獲れていない。現在はインカレに向け2部練を行うなどラストスパートをかけており、「監督が厳しくやってくれてるんで、僕らもやっぱついていかないと」とキャプテンのMF窪田良(4年=東京Vユース、徳島ヴォルティス内定)も意気込む。「どうにか優勝して監督を胴上げしたい」と窪田が話すように、インカレはタイトルを獲るラストチャンス。日本一を獲るべく、最後の大会に挑む。

(取材・文 北野裕子)
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