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大津高→大学経由で6人のJリーガー、熊本入りの澤田「自主性や課題発見能力が秘訣」

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 大津高から大学を経由して、同級生のJリーガー6人が誕生した。その6人目となったのが中央大のFW澤田崇(4年=大津高)だ。GK藤嶋栄介(福岡大→鳥栖)、GK圍謙太朗(桃山学院大→F東京)、MF谷口彰悟(筑波大→川崎F)、DF坂田良太(鹿屋体育大→栃木)、FW松本大輝(法政大→甲府)に続いてのJクラブ加入内定となった。

 高校から別々の大学を経て、同級生6人が同時にプロ入りするという偉業。その秘訣について、澤田は「(高校時代は)自主性や課題発見能力というのを言われ続けてきました。練習ごとに自分の課題というのを見つけて、それを自主練で工夫して、どう上手くやるかというの心掛けてやってきた。それがプロ入りにつながったのでは」と話した。

 大学1年目からAチームにいた澤田だが、試合に出られずに苦悩の日々が続いた。そんな中で大津高で学んだ『自主性と課題発見能力』を忘れず、「どうやったら通用するのか自分で考えて、ドリブルの練習だったり、フィジカルの部分だったり、足りないものを常に自分で考えてやっていた」という。そして、2年生時にレギュラーの座を勝ち取った。

 それでも大学4年間は思うような時間ではなかった。ケガに泣かされることが多く、コンスタントにプレーできず。2011年度、2012年度と関東選抜には選出されたが、全日本大学選抜とは無縁だった。中央大の佐藤健GMが「もっと活躍できるだけのポテンシャルを感じた」と話したように、故障の影響から本来の力を出しきれないまま大学サッカーを終えた。

 大学4年間でなかなか結果を出せなかったこともあり、熊本入りが内定したのも11月下旬と、周囲の選手と比べて遅かったために焦りがあった。さらに大津高の同級生からプロ入りの6人の内、澤田と坂田以外はJ1でプレーすることもあり、悔しさもあった。それでも「逆に闘争心が湧きました」とキッパリ。「みんなJ1に行くので、そこに追いつきたいという気持ちが強くなった」という。

 来季のプロ入りへ向けては「自分の特徴はドリブル。そこを活かして、ドリブルで抜くだけではなく、得点を取れる選手になりたい」。J2・熊本をスタートに澤田は高みを目指す。

(取材・文 片岡涼)

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