ゴール後の行為が波紋

　ウェスト・ブロムウィッチ(WBA)FWニコラ・アネルカが、28日に行われたプレミアリーグ第19節ウェスト・ハム戦で差別主義的なジェスチャーを行った可能性があるとして論議を呼んでいる。

　ウェスト・ハム戦に先発したアネルカは、この試合で前半に2ゴールを記録。試合は最終的に3-3の引き分けに終わったが、問題となっているのは1点目を決めた後のアネルカのジェスチャーだ。

　片手を開いて反対の腕に当てるジェスチャーは、反ユダヤ主義に関連づけられる「クネル」というジェスチャーであったと見られる。フランスのコメディアン、デュドネ・ムバラ氏が有名にしたもので、「ナチスの敬礼を裏返したもの」だと表現され、フランス政府は同氏のショーを禁止しようと動いている。

　アネルカのこの行為に対し、フランスのバレリー・フルネイロンスポーツ大臣は不快感を表明。「アネルカのジェスチャーは衝撃的な挑発であり、不快なものだ。サッカーのピッチ上に反ユダヤ主義の入る余地はない」と『ツイッター』でコメントしている。

　FA(イングランドサッカー協会)もアネルカのジェスチャーに対する調査を開始する一方で、WBAのキース・ダウニング暫定監督はアネルカを擁護。ジェスチャーは友人であるムバラ氏に捧げられたもので、それ以上の意味が込められたものではないと主張している。

「言われていることとは関係のないものだ。彼と非常に親しい関係であるフランスのコメディアンに捧げられたものだった。くだらない憶測はやめるべきだと思う。彼は批判を受けることに非常に驚いている」

　アネルカ自身も『ツイッター』で「友人であるコメディアンのデュドネに特別に捧げたジェスチャーでしかない」と、同様の主張を述べている。

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