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マルキの穴を埋める2人のストライカー、伊藤&矢島が俊輔との競演を待望

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 悲願のリーグタイトル獲得へ、この2人が命運を握っていると言っても過言ではない。横浜F・マリノスに今季から加入したFW伊藤翔とFW矢島卓郎。昨季、最終節で広島にかわされ、土壇場でリーグ優勝を逃した横浜FMにとって、得点力アップは至上命題だった。

 昨季の総得点は49。これはリーグ9位の数字だ。失点は31と、広島に次ぐ少なさだったが、得点力不足に悩まされた。しかも昨季16ゴールを挙げたチーム得点王のFWマルキーニョスが今オフに神戸へ移籍。エースの抜けた穴を埋めるために補強したのが伊藤と矢島だ。

「そういう中でオファーをいただいたのは光栄だし、より一層やらないと、という気持ちになる」。伊藤はそう言って意気込んだ。「あとはピッチで結果を残せるかどうか。『獲得してよかった』と思われる選手になるためには、ピッチに出たときが勝負」と言い切った。

 具体的には「まずは2ケタを目標にしたい」と語った伊藤。対する矢島は「目標の数字は決めていない」と、異なるスタンスで臨む。「マリノスは守備の堅いチーム。苦しい試合も、点を取れば勝てるイメージはある」と、自分のゴールでチームを助け、勝ち点3獲得に貢献していくつもりだ。

 横浜FMにはMF中村俊輔という絶対的な司令塔がいる。今オフにはMF藤本淳吾も加わった。J屈指のパサーがそろう中、あとはいかにストライカーがゴールを量産できるか。矢島は「清水のときには(藤本)淳吾や兵働(昭弘)。川崎では(中村)憲剛さんがいた。自分はパサーに育ててもらってきたと思っている。そういうレベルの高いパスを受けることで、さらに成長できれば」と力を込める。

 伊藤もピッチに立つ瞬間が待ち遠しい様子だった。「FWにとって、こんなに楽しい職場はない。パスを生かすような動きも考えないといけないけど、FWとしては心強いし、やりがいがある。しっかり準備して臨みたい」。チームにはFW藤田祥史やFW端戸仁もいる。熾烈なストライカー争いがチームのレベルをさらに高め、10年ぶりのリーグ制覇にも近づくはずだ。

(取材・文 西山紘平)

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