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[MOM978]水戸商FW尾亦力哉(2年)_圧巻の決勝アシスト、“茨城のスアレス”へ

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.29 茨城県高校新人戦決勝 水戸商1-0鹿島学園 卜伝の郷運動公園]

「好きな選手はスアレスです。1人でゴール前で(DFを打開して得点を)取っちゃうんで。(佐藤)監督からも『オマエはスアレス』だ、みたいに言われます」。水戸商FW尾亦力哉(2年)はFWながら大会5試合を通じて無得点に終わったものの、準決勝、決勝で特に印象的な活躍。意識しているウルグアイ代表FWルイス・スアレス(リバプール)のように前線で輝きを放った。

 決勝では強烈な左足ミドルをポストにぶち当てれば、パスを受ける際の上体の身のこなしだけでDFを振りきってPAへ進入するなど上手さと力強さを発揮。そして後半23分にはアウトサイドでのトラップから一瞬でDF2人の間へ飛び込んで突破すると、左サイドを縦に切れ込んでから出したラストパスでFW菊池優汰(2年)の決勝点をアシストした。

「最近調子悪かったんですけど、(準々決勝の)明秀日立戦から調子よくなって、きょうも良かったと思います」と笑顔。準決勝でも菊池とのワンツーからMF奥山航(2年)へ完璧なスルーパスを通して先制点をアシストしたほか、抜群のスピードでGKをかわすなど前線でその攻撃力を存分に発揮していた。

 佐藤誠一郎監督は50m走6秒ジャストの快足を持つFWについてシュートモーションの大きい点やドリブルの際にボールをさらしてしまう課題を口にするが、その高い攻撃力と「守備についても貢献してくれる。特に明秀日立戦はもっと顕著だった」と攻守両面での力を認め、迷わず決勝のマン・オブ・ザ・マッチに指名していた。

 ただ、本人は無得点で終わったことを反省。「自分が決めて終わりたいというのはありました。今大会ゼロ得点でも、アシストとか結構できていたのはあるんですけど、得点も取れるようにしたい」と前を向いた。これからはどんな試合、大会でも得点も連発して「スアレス」と認められる存在になる。

(取材・文 吉田太郎)

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