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20回目を迎えた伝統の一戦、ちばぎん杯は柏がPK戦で制す

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[2.16 PSM 千葉1-1(PK4-5)柏 フクアリ]

 ジェフユナイテッド千葉柏レイソルによる第20回千葉ダービーマッチ「ちばぎんカップ」が16日、フクダ電子アリーナで行われた。試合は前半終了間際にFW工藤壮人のゴールで柏が先制。後半29分にFWケンペスのPKで千葉が同点とすると勝敗の行方はPK戦へ。5-4で柏がPK戦を制し、通算成績を13勝7敗とした。

 ホームの千葉は4-2-3-1の布陣で、GKは新加入の高木駿。両SBも新加入で、右にDF天野貴史、左にDF中村太亮、CBはDF大岩一貴とDF山口智が組んだ。ダブルボランチはMF山口慶とMF佐藤健太郎、2列目は右からMF兵働昭弘、MF町田也真人、柏から期限付き移籍中のMF山中亮輔で、1トップには昨季J2得点王のケンペスが入った。

 対する柏の布陣は昨季から継続している3-4-2-1。GKに菅野孝憲、3バックは右からDF鈴木大輔、DF近藤直也、DF増嶋竜也。MF大谷秀和、MF栗澤僚一のダブルボランチに、両アウトサイドは右に新加入のMF高山薫、左にDF橋本和。2シャドーは工藤とMFレアンドロ・ドミンゲスで、新加入のFWレアンドロが1トップを務めた。

 序盤は柏のペースで進み、エースのレアンドロ・ドミンゲスがキレのある動きで千葉ゴールに迫る。7分にはゴール正面、PAすぐ外の位置でFKを得ると、レアンドロ・ドミンゲスが右足で狙うが、千葉の壁に当たったシュートはクロスバーをかすめ、ゴールにはならなかった。22分には“ダブルレアンドロ”で千葉守備陣を切り裂く。センターライン付近でボールを受けたレアンドロ・ドミンゲスが前方のレアンドロに預けリターンをもらうと、ドリブルでゴール前に迫り、狙いすましたループシュートを放つ。しかし、これもクロスバーに嫌われ、得点を奪えない。

 両サイドを使って攻める千葉は、SBも攻撃参加して中央にクロスを送るも得点源のケンペスには合わず。ケンペスや天野が遠めからシュートを打ったが、柏ゴールを脅かすことはできなかった。

 スコアレスのままハーフタイム突入かと思われた45分にスコアは動く。鈴木からのロングフィードを大岩が胸トラップで処理したところを工藤が奪うと、DFを背負いながらも角度のないところから右足を一閃。ボールは千葉ゴールに突き刺さり、柏が1-0とリードして前半を折り返す。

 メンバー交代なしで入った後半、最初にチャンスを迎えたのは千葉。12分、こぼれ球からケンペスが左足でシュートを放つ。ボールを枠を捉えたが、GK菅野の好守に阻まれた。同点を狙う千葉は、14分に兵働に代えてFW森本貴幸を投入し、ゴール前に人数をかける。

 追加点を狙う柏は同14分、左サイドを崩しタッチライン際まで上がった橋本が中央にグラウンダーのクロスを送ると、最後はレアンドロ・ドミンゲスが合わせたがシュートはゴールマウスから外れてしまった。その7分後にも再び左サイドから攻める柏は、橋本のクロスをファーサイドの高山が中央のレアンドロに落とす。右足のシュートは千葉DFに阻まれるが、そのルーズボールを工藤がヘディングで狙ったがボールはクロスバーを超えていった。

 ラスト20分となったあたりから千葉が攻勢をかけると後半32分、ケンペスが工藤に倒されて得たPKを、ケンペスが自ら沈めて千葉が試合を振り出しに戻す。同38分にはレアンドロ・ドミンゲスが途中出場のMF田代真一にひじ打ちをして一発退場。後半、柏の5本に対して倍の10本のシュートを打った千葉だったが、勝ち越し点を奪えないまま90分が経過し、試合はPK戦に突入した。千葉が、2人目の中村がGK菅野にストップされたのに対し、柏は5人全員が成功。5-4でPK戦を制した柏が、20回目の記念大会を制覇した。MIPには千葉の山口慶、MVPには柏の菅野が選出された。

(取材・文 奥山典幸)

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