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リオ世代のU-21代表、福岡FW金森「結果を出して代表に」

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 筑陽学園高(福岡)からプロ入り1年目で37試合6得点。13年はアビスパ福岡FW金森健志にとって飛躍の1年になった。夏にはU-19日本代表に選出され、その後U-20代表も経験。そして今年1月には手倉森誠監督率いるU-21日本代表の一員としてAFC U-22選手権に出場した。高校時代は全国大会に縁がなく、全国的に無名だったアタッカーは本人も「スピードとかドリブルは(代表でも)通用すると思いましたし、また海外の選手と戦うことを楽しみにしたい」というように、16年リオ・デ・ジャネイロ五輪世代のひとりとして注目される存在となっている。

 福岡の代表として2014Jリーグキックオフカンファレンスに出席した金森は新シーズンへ向けて「120パーセントの力を出せる状態かなと思います」と準備万端。「もっと点をたくさん取って、2桁取って、チームも勝って、J1でプレーしたい」と意気込む。まだ実績も経験もなかった昨年の開幕時は不安な気持ちもあったという。その中でシーズン序盤はゴールを決めることができずに苦しんだ。ただ、結果を残し、自信を掴んで迎える今年は精神面でも充実。「(昨年)Jリーグではやっていけるのか、という不安な気持ちしかなかったんですけど、試合を重ねるうちに自信にもなっていったし、いい経験になりました。去年1年間、チーム、監督にチャンスをもらって、その中で少しでも結果を残したから代表にも選ばれたと思いますし、今年もチャンスがあると思うんですけど、結果を出して代表に呼ばれるようにやりたい。経営危機と言われているので、少しでも明るいニュースを届けたい」と昨年以上に結果を出していくことを誓った。

 この日はAFC U-22選手権組でただひとりJリーグキックオフカンファレンスに出席。準々決勝でイラクに0-1で敗れた大会後、コーチングスタッフ陣から「もっとボール持った時に周りをよく見て落ち着いてプレーできるようになったらもっといい。DFの行き方ももっと考えたらもっといいプレーできる」とアドバイスされたというだけに、課題を突き詰めていくことも今年の目標だ。U-21日本代表が準々決勝で敗れ、個人としても2試合の出場に終わった1月の悔しさをバネに、同じ世代の選手たちからも刺激を受けながら成長する。「自分としては(AFC U-22選手権で)優勝できなくて悔しかった。(出場機会が少なかったので)もっと上手くなって代表でもスタメンに定着できるような選手になりたい。自分たちの代の選手たちにも負けたくないですし、刺激しあいながらやっていけたらいい」。クラブのJ1昇格が最大の目標。そして2年後の五輪出場へ向けて、より信頼と評価を勝ち取る1年にする。

(取材・文 吉田太郎)

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