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ニュージーランド戦メンバー発表 ザッケローニ監督会見要旨

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 日本サッカー協会は27日、日本代表の2014年初戦となるニュージーランド戦(3月5日、国立)のメンバー23人を発表した。

以下、ザッケローニ監督の会見要旨

アルベルト・ザッケローニ監督
「ようやく代表戦が帰ってきたなという心境でいる。11月から今まで、代表選手に触れ合っていなかったので、ようやくだなという心境でいる。今朝、ちょっと考えていたが、30年前の2月19日に初めて監督としてトップチームの指揮を執った。あれから30年の月日が経ったのかと考えていた。早いものだなという心境でいる。

 ニュージーランドについては、フィジカルが強く、ここで対戦するにはいい相手だと思う。海外組はシーズンの折り返しに入った時期で、国内組はACL組はすでに試合をやっているが、他のチームは今週末からリーグ戦が始まる。今後に向けた準備という意味で、大切な試合になると思う。

 ようやく試合をできるなという気持ちが強いし、代表での活動、試合の準備に意欲的に臨みたいと思っている。個人的にも高ぶってきているという時期でもある。準備期間は短いが、その中でも代表のやり方を復習し、思い出してもらうことが大切になる。これまで3年間積み上げてきたものを再確認するために、この時間を使いたい。W杯に向けて準備期間は少なくなってきているので、有意義な準備期間にしたい。ご存知のように次の試合は5月の終わりになる。その意味でも、この3月の試合を大切にしたい」

―今回のメンバーがW杯のメンバー争いでリードしているように思うが、今回入っていない選手に今後、どうアピールしてもらいたいか?
「今回の招集に関しては、昨年末のシリーズからの延長といった考えの下にメンバーを選んだ。当然、これ以降は選手間の本当の競争を期待しているし、そういう競争が激しくなればいいなという思いを抱いている。W杯には、モチベーションが高く、チームの和を乱さず、そしてコンディションが最高の状態にある選手が行くべきだと思っている。W杯は暑い場所で行われ、長い移動距離という問題もある。それに耐えうる本物のアスリートがW杯に行くべきだと考えている。コンフェデレーションズ杯のときはその前のW杯予選を戦い抜いたメンバーで臨んだが、ここからは本当のラストスパートが始まる。W杯にはそれにふさわしい選手が行くべきだと思っているし、選手たちの競争を個人的には期待している。W杯予選、コンフェデレーションズ杯のあと、5、6人の新しい選手が代表に定着しつつあるというのは、みなさんも分かっている事実だと思う」

―長谷部、内田がケガで不在だが?
「当然、選手全員が健康な状態で、23人に絞るのに苦労するという状況が最高だと思う。W杯まで本当に時間が短い。いよいよ迫ってきていると感じているので、やはりすべての日本人選手が健康で、いいコンディションであることが最高だと思っている。ただ、イタリア語でも。あることが起こったら、そこから何かが起こるという言葉がある。今回のような状況に陥っても、そこから別のいいニュース、発見があるかもしれないと思っている」

―長谷部の代役になる山口に期待することは? 右SBのファーストチョイスは?
「山口は昨シーズン、非常にいいパフォーマンスを見せてくれたと思うが、Jリーグが終わってから彼を見ていないので、何とも言えない。SBのチョイスについては、今回のメンバーには駒野も入っている。これまでも代表チームに貢献してくれた選手で、計算できる、非常にいい選手だと思っている。ここで言いたいのは、代表選手を選ぶにあたって、これまでのパフォーマンス、キャリアを重視するのではなく、W杯までの4か月でいかにアピールしてくれるか、成長の証を見せてくれるかも大切になってくるということ」

―準備期間が短いが、暑熱対策も含めてフィジカルコンディションをどう準備していくのか? グループリーグで対戦する3つのチームで最もやりづらいチームは?
「W杯に臨むにあたって、一番大切なのは最高のコンディションでブラジルに入るということ。細かいところ、ディテールにこだわりながら準備を進めていかないといけない。具体的にどうしていくかという話になると、全体のコンディションを把握したうえで、個々のコンディションも把握することに努めたい。全体のコンディションを上げながら、個別対応で、その選手にその時期に必要なトレーニングをしていくことが大切になる。

 グループリーグについての相対的な意見としては、まずコロンビアはタレントのそろったチームで、フィジカルも高い。クオリティー、プレーのスピードを高いレベルで兼ね合わせることができるチームだと思う。コートジボワールは台風の目になる可能性もあるポテンシャルを秘めたチーム。スピードもフィジカルも高いものを持っている。暑さにも慣れているという特徴を持っている。好不調の波が激しい印象もあるが、コートジボワールの監督はよく知っているし、細かいところまでこだわり、しっかり詰めてくる監督なので、チームを最高の状態に仕上げてくると思う。ギリシャに関してはプレー面で非常に嫌な印象を持っている。相手の良さを消すサッカーをしてくるところがやりづらい。精度の高いカウンターと、団結力のある守備で、まとまったやりづらいチームという印象を持っている。

 グループリーグを相対的に見ると、簡単ではないと思うし、バランスのあるグループだと思うが、現時点ではコロンビアが少し抜けているのかなと思う。南米の新勢力と言われているし、海外で活躍している選手が多い。その事実から評価されているが、個人的にもう一つ付け加えると、ベンチにいるメンバーに試合の流れを変えられる選手が数多くいるのがコロンビアの特徴だと思っている。試合の展開に応じて戦い方を変えたり、オプションを変える選手を手元に持っているという印象を持っている」

―3か国から勝ち点を取るためにどこを伸ばし、差を埋めていくのか?
「残念ながらカレンダーの関係で国内では2試合しか組めていない。フィジカルコンディションの話をしてきたが、それだけではなく、集まったときには対戦相手の対策も具体的に立てていかないといけない。国内で行われる2試合以外にもいくつか試合をやりたいと思っているし、フィジカルコンディションのテストをして、どういうコンディションにあるかを計るのも大事だし、対策も同時に進めていきたい。対戦国との差を埋めるということに関してだが、個人的にはむしろ差はないと感じている。日本代表の選手を信頼しているし、自分たちが出すべきパフォーマンスを出すことができれば、どことでも渡り合えると自負している。暑熱対策、移動による疲労には細心の注意を払わないといけないが、自分たちが自分たちのサッカーを出すことができれば、対戦国との差はほとんど感じていないというのが正直なところだ」

―岡崎はチームで1トップでプレーしているが、彼のポジションについては?
「これまでも代表チームで岡崎を1トップで起用したことは何度かある。FWでありながら、ダイナミズムで、運動量が豊富で、チームへの貢献度が高く、守備でもチームのために走ってくれるところが彼のストロングポイントだと思っている。当然、オプションとしては岡崎のセンターフォワードもあるが、私の記憶が確かならば、以前、岡崎をセンターフォワードで使ったときにみなさんから『なんで岡崎をセンターフォワードで使ったんだ』と言われた記憶がある(笑)」

―長谷部が再帰国するとクラブから発表があったが? ニュージーランド戦のキャプテンは?
「まずキャプテンについてはまだ考えていない。優先事項からは外している。彼の現時点でのコンディションについて、詳細な情報は今、持っていないが、先日、ニュルンベルクで直接会ったときは『回復傾向にあり、コンディションも上がってきている』と本人と直接、やり取りした。日本に戻ってきているのであれば、こちらで手術をしたので、現状のチェックをしに来ているのではないか。まだ回復傾向にあるし、焦ってここで呼んでも仕方ないと思って、今回の招集は見送った。ニュルンベルクで会ったときも『まずは治療に専念して、焦らずに完治を目指してほしい』と話した」

―改修工事前最後の国立競技場での代表戦だが?
「自身にとっては初めての国立でのゲーム。日本サッカーの象徴の一つと言える場所だと思うし、もう少し国立でのゲームをこなしたかったと思っている。3月5日の試合は大きなイベントになると思うし、これまで歴史的な戦いが繰り広げられてきた場所。その場所がいったん閉じられるのは、少し残念な気持ちがあるが、さらに今よりもすばらしい競技場になると聞いているし、そこでインターナショナルレベルの試合が行われるのはひとえに楽しみなことではないかと思う。あとは数年経ったあとに、みなさんが私の名前を思い出してくれるかもしれない。国立で最後の代表戦をやったのはザッケローニだと(笑)」

―今回招集しなかった選手を含めて今後、選手に期待することは?
「サッカーとは、競争がなければ成り立たない。相手との争いもあるし、チーム内のポジション争いもある。そういった競争がより活性化されていくことが好ましいし、そういうことが起きれば個人的にはうれしい。国内外を問わず、ここからしっかりと視察して、選手の状況をしっかり観察していきたい。すべての日本人選手に言いたいのは、これまで以上にトレーニングやゲームで自分たちを高めていってほしいということ。これまでも結果だけでなく、個人の成長にも注意して見てきたつもりで、例えば森重、山口、柿谷、大迫というメンバーを見てきた。今以上に伸びしろのある選手たちだと思うし、現状に満足することなく、W杯に向けて各々を高めていってほしい。W杯に行くメンバーというのは、だれにも約束されているポジションはない。個々の成長はなくてはならないものだし、個々の成長を促しながら、チームとして成長してW杯に臨むのがあるべき姿だと思う。より高い個のクオリティーを要求するし、それが伴えばチームのクオリティーも同時に高まると思う」

(取材・文 西山紘平)

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