beacon

[デンソーカップチャレンジ]新生・全日本大学選抜、初の公式戦を1-0で制す!

このエントリーをはてなブックマークに追加

[2.28 デンソーカップチャレンジ1回戦 全日本大学選抜1-0東海・北信越選抜 ]

 大学サッカーの地域選抜大会、第28回デンソーカップチャレンジサッカー西都市大会が2月28日に開幕し、全日本大学選抜が東海・北信越選抜に1-0で勝利。関東選抜Aと戦う準決勝へ進出した。

 昨年12月にスタートした、15年夏の光州(韓国)・ユニバーシアード大会を目指す全日本大学選抜。これが初の公式戦、しかも合宿中に行った練習試合では負け続きとあって、「勝って結果を出したいという気持ちが強かった」とMF奥山政幸(早稲田大2年=名古屋U18)。その言葉どおり、全日本は2トップのFW澤上竜二(大阪体育大2年=飛龍高)、FW呉屋大翔(関西学院大2年=流通経済大柏高)を中心にアグレッシブにゴールに向かう。15分には澤上が強引なドリブル突破でシュートを放つも、最終ラインでクリア。19分には右SB湯澤聖人(流通経済大2年=流通経済大柏高)からのクロスに呉屋がドンピシャのタイミングで合わせるが、シュートはミートせずにクロスバーの上に外れた。27分に、東海・北信越のGKのハンドで得た関節FKも、MF端山豪(慶應義塾大2年=東京Vユース)がバーの上にふかしてしまうなど、チャンスを作りながらもラストプレーの粗さが目立ち、得点に結びつけることができない。

 逆に「強烈な2トップ」(神川明彦監督)である澤上、呉屋にボールを集めようとするあまり、中盤の展開が単調になり、東海・北信越にボールを奪われ、ゲームを作られるシーンも。東海・北信越はキャプテンのMF南部健造(中京大3年=東京Vユース)、右サイドの中田大貴(新潟医療福祉大3年=富山一高)を中心としたパスワークで全日本に揺さぶりをかける。前半については、ほぼ互角の展開といっていいだろう。

 両チーム無得点のまま迎えた後半、先に動いたのは全日本だった。「固くなっていたのか、思ったより動けていなかった」(神川監督)というボランチのMF松下佳貴(阪南大2年=松山工高)を前に出すことで全体をコンパクトにして主導権を握ると、後半開始早々の5分に早速チャンスが訪れる。MF小林成豪(関西学院大2年=神戸U-18)が左サイドを持ち上がると、松下がボールを受けてPAに切れ込む。これに反応したのが呉屋。ボールをトラップすると、そのまま冷静にシュートを放ち、ついに待望の先制点をあげた。

 全日本はその後も、呉屋にボールを集めて何度となくゴールを狙うが、追加点まではいたらず。東海・北信越も後半に入るとボールを奪ってから早く展開し、何度かチャンスを作ったが、全日本のディフェンスラインを崩してシュートまで持ち込めるシーンは少ない。両チーム一進一退の攻防を繰り広げるも、ゴールは生まれずタイムアップ。互いにラストプレーに課題が残る中、ワンチャンスからの1点を守り切った全日本がチーム初勝利をあげた。全日本の準決勝の対戦相手は、前回ユニバーシアード代表のFW仲川輝人(専修大3年=川崎F U-18)、DF北爪健吾(専修大3年=前橋育英高)、DF車屋紳太郎(筑波大3年=大津高)を擁する優勝候補の関東選抜A。こちらも下馬評どおりとはいかず、苦しみながらPK戦で相手を下しての準決勝進出となったが、タレント的にも話題的にも、今大会いちばんの注目カードになることは間違いない。

[写真]全日本大学選抜は呉屋の決勝ゴールで勝利
(取材・文 飯嶋玲子)

TOP