beacon

[MOM292]全日本大学選抜DF高橋諒(明治大2年)_インカレの雪辱「上に行く可能性」示す

このエントリーをはてなブックマークに追加

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.1 デンソーカップチャレンジ準決勝 全日本大学選抜2-0関東選抜A]

 昨年急成長を見せた明治大の左SBで、全日本大学選抜を率いる神川明彦監督の秘蔵っこ。昨年12月の全日本大学選抜の立ち上げ合宿には招集されていなかったが、DF高橋諒(明治大2年=国見高)は「ふだんの練習から神川監督にアピールできるのは、ほかの大学の選手にない強み」と切り替え、その言葉どおり今回の合宿・大会で初招集となった。

 初スタメンとなったこの試合では序盤、関東選抜Aの攻撃力に慎重になりすぎて、持ち前の攻撃力を出しきれない部分があったのは確かだ。「関東Aは自分たちよりも実力が上という意識があって、どうしても安易に上がれない部分はあったのかもしれない」と高橋。しかし途中からは何度となく、好判断でボールを奪取。徐々に思い切りのいい攻め上がりで、左サイド前方の小林成豪をサポート。「前にボールを運ぶことで、(小林)成豪とふたりで相手の前線を崩せたと思う」。

 昨年のインカレの準々決勝では専修大に敗れ、悔しい思いをした。そのときの右SBが、関東Aの右SBでもある北爪健吾。それだけに「今日の対戦を楽しみにしていた」という。立ち上がりこそ北爪の攻撃参加を許したが、後半は逆に自らのオーバーラップとボール奪取力で左サイドを制圧。北爪にほとんど仕事をさせなかった。「間違いなくプロに行くだろう北爪選手といい勝負ができれば、それだけ自分も上に行く可能性を示せると思っていた」との強い気持ちで臨んだが、その言葉どおり抜群の存在感をアピールしたことは間違いない。

 実は、大会前にインフルエンザにかかり、「90分試合に出るのは久しぶり」だという。それだけに「終盤は本当に厳しかった」と笑うが、最後の最後まで運動量を減らすことなく、攻撃のチャンスをうかがっていたのはさすが。折れない気持ちと落ちない運動量で、SBの激戦区を勝ち抜きたいところだ。

(取材・文 飯嶋玲子)

TOP