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強烈なインパクトを残した横浜FM伊藤「ビックリした」

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[3.2 J1第1節 横浜FM2-0大宮 日産]

 スタジアムに衝撃が走った。それだけのインパクトを与えるゴールを今季横浜F・マリノスに加入したFW伊藤翔が叩き込んだ。

 1-0とリードを奪い、迎えた試合終了間際の後半42分。DF栗原勇蔵が大宮の選手にプレッシャーをかけて足を伸ばすと、ボールは転々と伊藤の下へと転がった。ゴールに背中を向けながらボールに向かった伊藤だったが、トラップをして体を反転させると左足を強振。左足から繰り出されたボールはピンポン球のように飛び出し、一気に加速してゴールネットに突き刺さった。

「反転からのシュートは常に狙っているし、意識していることです。ボールを置く位置も良かったし、得意な形だったので振り抜きました。弾道はイメージしてませんでしたが、『行け!!』と思いました。自分でもビックリしましたね」

 自身も驚く一撃だったが、この試合に賭ける思いは強かった。チームはここまでゼロックススーパーカップ、ACLと2試合を消化しながらも、2試合連続で完封負けを喫してた。FWに求められるものはゴール。それを十分に理解しているからこそ、ゴールまで距離がありながらも果敢に得点を狙い、その姿勢が結果に結び付いた。

「ゴールを決められて本当に良かった。点を取るのがFWの仕事だと思っているので、その仕事をしっかりとこなせて良かった」と横浜FMでの公式戦初得点を喜んだが、横浜FMでのプレーを楽しめているとも語っている。「マリノスでのプレーは楽しいし、新たな気持ちでサッカーをできています。今日の得点でマリノスの一員にようやくなれたと思うし、次の試合でも結果を残したい」。

 マルキーニョスが神戸に移籍し、ぽっかりと空いた1トップのポジション。Jリーグ開幕戦で強烈なインパクトを残した背番号16は、次節以降も結果を残し続け、その穴を埋めるだけでなくチームをさらに進化させることができるだろうか。新天地での挑戦は、まだ始まったばかりだ。

(取材・文 折戸岳彦)

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