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[Fリーグ]完敗の大分・伊藤監督「一晩でチームを殺した監督と生き返らせた監督の差」

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[3.2 FリーグプレーオフFinal Round第2戦 名古屋7-0大分 オーシャンアリーナ]

 Fリーグは2日にプレーオフFinal Round第2戦を行い、初のリーグ制覇を目指したバサジィ大分は、名古屋オーシャンズとの一戦に臨んだ。前日の第1戦で7-6と絶対王者である名古屋に勝利した大分だったが、第2戦は0-7と完敗。試合後、会見で伊藤雅範監督は、「今日の負けは監督の差かなと。一晩でチームを殺してしまった監督と、一晩で生き返らせた監督の差だったかなと思います」と、悔しさを滲ませた。

 また、キャプテンのFP小曽戸允哉は「ここまで辿り着けたことを自信に、来週からのプーマカップに切りかえて、頑張っていこうと思います」と、シーズンの締めくくりとなる大会へ気持ちを切り替えた。

 以下、試合後の大分伊藤雅範監督コメント
「まずは名古屋オーシャンズに、おめでとうございますと言いたいと思います。試合に関しては、すごく残念なんですが、今日の負けは監督の差かなと。一晩でチームを殺してしまった監督と、一晩で生き返らせた監督の差だったかなと思います。本当に、一つの挑戦が終わったと思っています、今は。次の挑戦に向けて今は少し時間が必要だと思いますし、また未来を信じて立ち上がる勇気と力をもう一度自分たちでつくって、また来週の全日本に向かいたいと思います」

――今季、監督に就任して、チームに植え付けたかったものはどのくらい植え付けられた?
「何ができて、何ができなかったという評価にかんしては、もう少し自分も冷静になって考えたいなと思います。ただ、ここまで来れたのは、選手たちの頑張りだと思います。今年優勝争いできたことっていうのは、僕が来てパッとできたことではなくて、チームの7年間の積み重ねがあって、そこに自分が偶然監督だったというふうに感じています。大分は、決して悪い環境ではないしと思います、良い選手もそろっていると思います。なので、今回優勝争いしたということを責任だと思って、来年も優勝争いをする。それで、優勝争いを毎年するのが当然、ここまでくるのが当然なんだという、そのくらいの気持ちを持てるくらいのチームに成長させたいと思っています」

――昨日との差は、フィジカルの問題、メンタルの問題?
「両方あると思います。・われわれはフィジカル的には、この3週間で6試合戦っていました。別府のセントラルでは順位がまだ決まっていない状況での2試合でしたし、先週は浦安とのプレーオフの2nd ROUNDということで2試合ありました。今週は、名古屋とファイナルラウンドの2試合があり、フィジカルですごくキツかったかなと感じています。もちろん、メンタル的にも少し我々が今日は冷静さを欠いてしまったかなと感じていますし、逆に名古屋が大きな圧力を自分たちにかけてきたのも、確かだと思います。その両方が合わさったのではないかなというふうに、自分は今、考えています」

――この経験はチームにどう生きていく?
「当然、生きてくると思います。プレーオフにチームが初めて来たのは確かだし、優勝まであと一歩というところまで来たのも確かだし。逆に今までプレーオフに出たこともなかった、あと一歩まで優勝ということもなかったのも確か。だから、もう一回、ここにチャレンジしたいなと。今年は良かったけど、来年は全然ダメでしたというのではなく、ここまで戻ってくるのが責任なんだ、ここまで来て当然なんだというところまで、チームを高めていかなければいけない。自分が昨年までいたチームから大分に来て、やっぱり驚いたのは環境の良さです。本当にフットサルに集中できる環境が、このチームにはそろっているし、だったらもっと良いフットサル、もっと良い結果、タイトルを、やっぱりチームに持って行かないといけない。選手も監督も、チームに結果を運べなければ、多分、クラブを去らなければいけない。それはこういう世界なので、当然なので。このチームはもっとそこをシビアに求めていってもいいのかなと、自分はこのチームに来て感じています。そのシビアさ、競争、責任を植え付けていく。それが来年の課題になると思っています」

――どのような言葉をかけた?
「正直に言うと、かける言葉を見つけられませんでしたね。スポーツの世界ではそうですが全力を尽くして、ここまで楽しいことも苦しいことも乗り越えていた。監督として、悲しいものがあります。本当に彼らに対して、1年間一緒に仕事ができて、よかったというのと、本当にお疲れさまと言う言葉と、ありがとうと言う言葉を伝えたい。ただ、言うべきタイミングじゃない。全日本が残って里宇。大事な大会。もっともっと価値を上げないといけないし、真剣にとりくまないといけない。難しいのは間違いない。ケガ人もいる、退場者もいる。それでも全力で臨まなければいけない。Fリーグ2位のチームなら予選を突破して当然。この1週間で気持ちをカバーしないといけない。そうなると、まだまだお疲れ様とかありがとうと言う言葉を選手たちに駆けるタイミングではない。そう思っています」

 以下、試合後の大分FP小曽戸允哉主将コメント
「まずは、名古屋オーシャンズのみなさん、本当におめでとうございます。今日の試合は自分たちとしては本当に何もできず悔しい思いをしてしまいましたが、ここまで辿り着けたことを自信に、来週からのプーマカップに切りかえて、頑張っていこうと思います」

―どうチームが成長して辿り着いたか?
「シーズン最初は苦しい出だしでしたが、新しい監督の下、 新しい選手、なかなかうまくいかないこともありましたが、監督のフットサルというのを選手が徐々に理解して、最後まで戦う姿勢を見せることはシーズンを通してできたと思います。それが結果につながったと思いますし、そういう一つひとつの積み重ねが、こういう決勝まで辿り着くことができたと思います。そういうところは変えずに、これからも成長していけたらなと思います」

―今回の経験をどう生かしていく?
「本当にリーグ戦とは違う緊張感があって、雰囲気が違うこういうゲームを経験できることは選手としてうれしいこと。限られた選手しか経験できないことだと思うので、こういう経験ができたことは、本当にまたこういう場に立ちたいという気持ちを持つために必要だと思いますし、選手全員がそう感じていると思うので、また来年、こういう場所に戻ってこれるように、これから練習を頑張っていきたいと思います」

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