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[MOM293]全日本大学選抜GK福島春樹(専修大2年)_現G大阪・東口以来となるGKでのMVP獲得!

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.2 デンソーカップチャレンジ決勝 全日本大学選抜2-0関西選抜]

 昨年12月のチーム立ち上げ合宿での練習試合、そして今年2月に行った宮崎合宿での練習試合で全日本があげた勝利はゼロ。それだけに「相当な危機感があった」とGKとして、またキャプテンとして全日本を牽引した福島春樹(専修大2年=静岡学園高)は振り返る。

 宮崎キャンプ中には選手同士のミーティングも行った。もともと予定表には“選手ミーティング”と入れておいたものの、スタッフからの指示はいっさいなし。「そうしたら福島が率先して選手を集め始めた」と全日本・神川明彦監督。「選抜は、所属チームのように長い期間一緒にいられるわけじゃない。本音をぶつけあつ機会がなければ何か変えられないし、勝てないと思った」という福島の言葉からも、当時の選手たちの焦燥がうかがえる。ケルン入りした長澤和輝(前・専修大)や、関東で2回の得点王を獲得した赤崎秀平(筑波大→鹿島)ら、タレントの宝庫だった前回のユニバ代表に比べれば「おとなしい選手が多い」ということは福島も自覚している。それだけに「自分がどう考えてサッカーをしているのか伝える機会が必要だった」。

 ふだんは関東でも屈指の攻撃力を誇る専修大でプレーしているだけに、「裏をとられても、自分がシュートを止める自信はある」と福島。だからこそ「アグレッシブに攻撃にいってほしいと伝えた」。ましてや「いい守備からいい攻撃」をモットーとする全日本選抜には、守備力に長けた選手が多い。「1を言えば10を理解してくれるし、自分のストロングポイントであるコーチングでフォローできることも多いと思った」。

 そうして意識をすりあわせた結果が、初の公式戦での3連勝と優勝につながった。福島は「とにかく無失点で大会を終われたことがうれしい」と表情をゆるませた。3戦を通じて押し込まれる時間も少なくなかったが、福島のコーチングを中心にチーム一丸となり、守りきったシーンもたびたびだった。2008年の東口順昭(新潟経営大出身、現G大阪)以来となるGKのMVP受賞だが、異論のある者は少ないだろう。しかし福島は、「(270分間)無失点が達成できたのは、みんなが集中できた結果。僕は、その代表でMVPをもらっただけ」と個人賞の受賞はすでに眼中にない様子。この後はそれぞれが所属チームに戻り、次回ユニバ世代の1、2年生たちが再集結するのは数か月後になるが「この無失点という結果が、必ず次につながるはず」と早くも次の機会に照準を定めていた。

(取材・文 飯嶋玲子)

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