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長谷部不在の中、リーダーシップを見せるGK川島「一丸となって、乗り切る」

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 日本代表の2枚看板とも言えるMF香川真司(マンチェスター・U)とMF本田圭佑(ミラン)だが、香川は所属クラブで出場機会に恵まれず、本田も1月に加入したばかりのミランでは結果を出せずに、批判が強まっている。そんな2人とは対照的に、ベルギーリーグで首位に立つスタンダール・リエージュで正GKの座を確保し、評価を高めているGK川島永嗣は、苦境に立つ2人への絶大な信頼を口にした。

「一番良いのは、みんなが試合に出ていることが一番だと思いますけど」と切り出した川島だが、2人の状況は、前例がないことを強調した。

「ただ、今、(香川)真司もそうだし、(本田)圭佑もそうだけど、やっぱり日本人の選手がマンチェスター・ユナイテッドに挑戦したことなんて前代未聞のこと。ビッグクラブの中のビッグクラブなので。圭佑も、そう。ミランで10番を背負うなんて、今までの選手が成し遂げていなかったところでみんな挑戦をしている。そういう経験は代表チームにとってもプラスになるし、そういうチャレンジはほかの選手の刺激になる。試合に出ている、出ていないは関係なしに、彼らの経験は確実にこのチームにプラスになると思います」

 現在は多くの批判を浴びている本田だが、これも成長につなげるはずだと川島は言う。

「あれだけのビッグクラブでやっていれば、批判はされるもの。ただ、彼は彼でモスクワにいるときから、すべてをイメージしてやっていたと思うし、今の状況を確実に彼なら越えて行くと思う。こういうことを含めて、いろんな経験が日本サッカーにとって財産になる。圭佑とかもそうですし、日本でやっている選手も常に世界を基準にしたプレーだったりを目指す気持ちが一番大切だと思います」

 また、負傷のため、今回の合宿に参加していないMF長谷部誠、DF内田篤人についても「(試合から)離れることから、コンディションという部分は多少(影響が)あるかもしれません」と不安があることを認めつつが、彼らの存在の大きさは変わらないと続ける。

「技術だったり、経験だったりは落ちないと思うし、チームにとっても必ずプラスになる存在だと思うので、まずはしっかり治すことに専念してもらいたいと思います」

 長谷部が不在であり、経験豊富な守護神にはリーダーシップも期待される。「キャプテンがいつもしっかりしているので、いないと寂しい」と言う川島だが、「このチームの良さは、そういうときでもチームがまとまれることだと思いますし、マコ(長谷部)だったり、そういう選手がいない中でも、自分を含めて、中心になれる選手はたくさんいると思うので。経験ある選手もいますし、みんなで一丸となって、こういうところも乗り切れたらいいかなと思います」と、この状況も、チームがより強固になるチャンスであると前向きに捉えていた。

(取材・文 河合拓)

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