beacon

西野名古屋が辛くも逃げ切り初勝利…大宮は終盤の猛攻実らず

このエントリーをはてなブックマークに追加

[3.8 J1第2節 大宮1-2名古屋 NACK]

 J1第2節が8日に各地で行われた。大宮アルディージャ名古屋グランパスの一戦は、アウェーの名古屋が2-1で勝利し、今季初勝利を挙げた。両指揮官にとっても新天地初勝利を目指す一戦となったが、名古屋の西野朗監督が名古屋での初勝利を挙げた。

 開幕節を落として迎えたチーム同士の対戦。大宮は敵地で迎えた開幕戦で横浜FMに0-2で完敗。切り替えて臨みたいホーム開幕戦は、ベンチ外となったFWチョ・ヨンチョルに代わってFWズラタンを起用した以外のメンバーは変えなかったが、1トップから2トップに変更した。
 対する名古屋の開幕戦は清水に2-3で惜敗。こちらはメンバー、システムともに変更はなく、ベンチ入りメンバーも含めて清水戦と全く同じ布陣となった。

 序盤、積極的に入ったのはアウェーの名古屋。5分にMF小川佳純がFWケネディの落としを右足で狙うが、GKにキャッチされる。同9分にはMF枝村匠馬がミドルシュートを狙うが、わずかに枠左に外れていった。

 そんな名古屋だが、決していいわけではなかった。それ以上に大宮に動きがない。中盤でパスをカットしても前線の外国人2トップまでなかなかいいボールが入らない。大熊清監督の大声だけが虚しく響く。スコアレスで終えた前半だが、結局大宮は公式シュート数0で折り返すことになった。

 低調に終わった前半から一転、後半は早々に動くことになった。後半8分、ケネディのスルーパスで簡単に抜け出したFW玉田圭司が、前に出たGK清水慶記を左足アウトで浮かせたシュートでかわしてゴールネットを揺らす。待望の先制点が名古屋に生まれた。

 さらに名古屋は積極的に動く。開幕戦では後半30分過ぎまで動かなかった西野監督だが、この日は後半17分に2枚替え。MF磯村亮太に代えてMF田口泰士、枝村に代えてFW永井謙佑を送り込み、追加点を奪いに行った。

 すると後半21分、自陣からカウンターを仕掛けた名古屋は小川がそのままドリブルでゴール前まで持ち込む。パスを警戒したMF金澤慎の中途半端な守備をあざ笑うかのように、小川が左足でゴールに流し込んだ。

 だがここで大宮がようやく目を覚ます。後半25分、FWズラタンのクロスをDF菊地光将が頭で折り返すと、詰めていたDF高橋祥平が押し込む。この日のファーストチャンスとも言うべきシーンを着実に得点につなげた。

 勢いのまま追いつきたい大宮は後半26分からMF片岡洋介に代えてMFカルリーリョス、同35分にはDF村上和弘に代えて大卒ルーキーのMF泉澤仁、同37分には3枚目のカードとして金澤に代えてFW長谷川悠を送り込み、攻撃に厚みを持たせた。

 終盤、ボールを拾えなくなった名古屋は、最後のカードとして左SBの本多勇喜に代えてMF中村直志を投入。小川をSBに下げて対応。大宮に傾きかけた流れを落ち着かせにいった。

 終盤ビッグチャンスを迎えたのは大宮。後半アディショナルタイム5分、長谷川の折り返しを高橋が押し込む。しかし長谷川がオフサイドを取られ、ゴールは取り消し。試合は名古屋が辛くも逃げ切り、西野監督に新天地初勝利をプレゼントした。

(取材・文 児玉幸洋)

▼関連リンク
[J1]第2節スコア速報

TOP