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[PUMA杯2014]連覇を確信する名古屋FP森岡「みんなが戦えば強い。どこにも負けない」

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[3.15 PUMA杯2014準々決勝 浦安1-11名古屋 代々木]

 前日に行われた準々決勝では、関東リーグのバルドラール浦安セグンドと接戦を演じた名古屋オーシャンズだったが、準決勝では兄貴分であるバルドラール浦安を11-1と叩きのめした。

 前半11分までに3点をリードした名古屋だったが、同18分にFP深津孝祐に1点を返される。そんな浦安の反撃ムードを断ち切ったのが、絶対王者の絶対的エースFP森岡薫だった。前半残り22秒、FP小宮山友祐のファウルを誘う。すでに5つのチームファウルを犯していた浦安から第2PKを得ると、日本代表GK藤原潤からゴールを決めた。

「あそこで流れが変わった」と、森岡は振り返り「(小宮山)友祐とのマッチアップだったので、激しくくると予想していました。昨日の試合は相手に合わせてしまうという、名古屋の悪いパターンが出てしまったけど、今日の試合はみんなが役割を果たしたと思う。GK(篠田龍馬)も1失点で守り切った。DFもみんな集中していた。みんなが戦えば強い。どこにも負けないと思う」と、今季のチームの仕上がりに胸を張った。

 2008年の決勝で名古屋は浦安に3-4で敗れており、代々木第一体育館での浦安戦には、イヤな記憶が残っていたと森岡は言う。「浦安には、何度もここ、代々木で苦しめられた。選手権でも決勝で負けていた。代々木での浦安戦は相性が良くなかったかもしれないけど、今日はそれを忘れさせる試合ができた」と、この日の大勝が今後の浦安戦にも意味を持つと話した。

 昨年の決勝で、フウガすみだを破り、PUMA杯を制している名古屋だが、昨年の結果には納得できていないと、森岡は打ち明ける。「昨年はフウガとここで戦って、優勝しましたけど……PKだったしね。心の底から喜びを爆発させることはできなかった。昨年より、今年の方がチームはまとまりがあるし、この大会を取りたい気持ちが前面に出ている。今は、自信がありますよ」。

 これまで国内唯一のプロクラブである名古屋は、この時期に選手との契約更改を行っており、選手たちはピッチ上でのプレーに専念できないこともあった。だが、近年はPUMA杯の開幕前に契約更改を終了させるようにしており、ピッチ内のことに集中する環境が整ったようだ。

 森岡は、「みんなの去就がどうなるのかわからないし、もしかしたら今大会で名古屋を離れる選手もいるのかもしれない。でも、そういう選手も、それを感じさせないでプレーをしている。プロの自覚がある選手たちがそろっていると思うし、とにかくこの大会を勝ちたいと、みんなが思っている。チームに残る選手も、チームを去る選手も、それぞれのキャリアには『優勝』が刻まれるからね」と言い、今大会絶好調のFPラファエル・サカイについて「サカイが調子良いのは、給料が相当、上がったからかもしれないね」と舌を出した。

 名古屋の前身である大洋薬品/BANFF時代からチームを支える森岡が、絶対的な自信を持つチームは、明日16日の15時から行われる決勝で、エスポラーダ北海道と対戦する。

(取材・文 河合拓)

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