[3.16 PUMA杯3位決定戦 浦安1-1(PK3-1)町田 代々木]

　PUMA杯は16日、大会最終日を迎え、3位決定戦ではバルドラール浦安とペスカドーラ町田が対戦した。1次ラウンドで対戦した際は、1-1で試合を終えていた両チーム。試合は浦安が押し込む展開になるが、GKイゴールの壁をなかなか破れない。試合は前後半の40分間で決着がつかず、PK戦に突入する。ここで浦安の日本代表GK{{藤原潤}が3本をストップ。浦安が3-1で勝利し、今大会を最後に退任する岡山孝介監督のラストゲームをモノにした。

　町田は負傷しているFP横江怜に加え、前日の準決勝・北海道戦で負傷したFP金山友紀と、同試合で退場したFP本田眞琉虎洲が欠場。浦安は準決勝の名古屋戦と同じ登録メンバーで試合に臨んだ。開始直後の1分、町田はセットプレーからFP藤井健太が先制点を挙げる。浦安も同3分にはロングボールをFP小倉勇が落とし、走り込んだFP荒牧太郎がシュートを決めて、試合を振り出しに戻した。

　その後、両チームともにアグレッシブな戦いを見せ、互いにチャンスをつくり合う。前半6分には浦安がFP鳥丸太作のスルーパスから、小倉がシュートを放ったが、GKイゴールに阻まれた。その後もボールポゼッション率で上回る浦安は、荒牧のポストプレーからFP深津孝祐がシュートを放ち、同9分にもFP星翔太からのスルーパスを荒牧がフィニッシュに持ち込むなど好機をつくったが、GKイゴールの守るゴールを破ることはできない。

　押し込まれる時間の続いた町田も、前半12分、ピヴォの位置でボールを受けた森谷が反転シュート。これはGK藤原潤に防がれたが、試合の流れが変わり始める。同14分にはFP滝田学がパスカットに来たDFをかわしてミドルシュートを放つが、これも藤原のセーブにあう。これで得たCKからFP永島俊がPA内でフリーになったが、思いきり良く放ったシュートは、左ポストに嫌われて決定的な場面を生かせなかった。19分には両チームのファウル数が5つとなるが、第2PKはなく、1-1で前半は終了する。

　後半の開始から、町田は今大会で現役を引退するFP前田喜史を起用する。一進一退の攻防が続く中、後半4分に浦安は荒牧がミドルシュートを放ち、町田ゴールを脅かす。同4分にも浦安は星がPA外からシュートを放ったが、GKイゴールに阻まれた。対する町田は7分に縦パスを受けた永島が背負っているDFを反転して外し、シュートを打ったが、ゴール右に外れた。

　後半11分には町田のチームファウル数が5つとなり、次のファウルからは浦安に第2PKが与えられることになる。攻める浦安は、12分にFP田中智基のキックインから、荒牧がシュートを放つが、GKイゴールに防がれる。同14分にも浦安は右サイドからFP高橋健介が中央に入れたボールがGKイゴールに当たり、ゴール前にいた荒牧の前にこぼれる。荒牧はすかさずにシュートを打ったが、これがGKイゴールに当たってしまい、またも決定機を生かせなかった。

　試合時間が残り1分を切っても、浦安は攻め続ける。20分には高橋がPA外からシュートをするが、GKイゴールにセーブされる。これで得たCKの前に、浦安の岡山孝介監督はタイムアウトを要求。サインプレーを見せたが、シュートに持ち込めなかった。このまま1-1で試合は終了、3位決定戦は延長戦を行わないレギュレーションのため、PK戦に突入した。

　PK戦の先攻は浦安。一人目の稲葉のシュートは、GKイゴールに当たるがゴールに決まった。町田の一人目はPKの名手・前田。しかし、左に蹴ったシュートはGK藤原に阻まれてしまう。浦安の2人目、FP中島孝はGKイゴールの逆を突きゴール。町田の2人目、FP後呂康人のシュートは、またもGK藤原にセーブされる。浦安は3人目の星もゴールを決めて、町田にプレッシャーをかける。この局面で町田のキッカーを務めたFP狩野新がPKを成功。浦安は4人目のキッカーであるFP完山徹一のシュートがGKイゴールに止められる。決めなければ負けの決まる状況で、町田は4人目の永島のシュートがGK藤原に阻まれて、試合終了。PK戦を3-1で制した浦安が、3位に輝いている。

(取材・文　河合拓)