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千葉主将MF山口慶「ステップアップしていく」

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[3.16 J2第3節 東京V1-1千葉 味スタ]

 0-1とリードを許していた後半34分に左腕にキャプテンマークを巻いた男はピッチを後にした。チームは試合終了間際の後半45分にDF山口智の劇的なゴールで追い付き、アウェーで貴重な勝ち点1をもぎ取る。同点となった瞬間をベンチで見つめたMF山口慶は「最後の最後で勝ち点を拾えたのはチームにとっても大きい」と話しながらも、もどかしさを抱えていた。

 前半はボールを支配する時間が長かったジェフユナイテッド千葉だったが、自らのミスで好機をフイにする場面が目立った。中盤の底でバランスを取っていた山口慶は「僕自身が前に行く回数も少なかったけど、前向きに行った結果のミスならば簡単に相手に怖い場面も作られないと思うから、もっとアグレッシブに行く気持ちを持たないといけない」と自身だけでなく、チーム全体として積極的な姿勢が必要だと説明。だが「攻撃がうまくいかずにもどかしい部分もありますが、切り替えてやっていくしかない」と課題を口にしながらも、切り替えが大事だと語った。

 10年に名古屋から千葉に移籍した山口慶は在籍4シーズン目を迎えた今季、キャプテンを任された。「昨季までは人に頼るわけではないけど、『自分の良いところを出して行こう』と思っていましたが、チームをどうにかしないといけないという気持ちが強くなりました。皆を同じ方向に向けていきたい」と話したように、キャプテンを務めることで自身の気持ちにも変化が生まれたようだ。

 09年にJ2降格を経験した千葉。その後、毎年のように昇格候補に挙げられながらも、今年でJ2での5シーズン目を迎えた。だからこそ、「このままJ2にいるわけにはいかない。最後の最後で『あと一歩足りなかった』と感じるのではなく、今から結果を出していかないといけない」とシーズン序盤からの積み重ねが大事だと強調。さらに「開幕戦で負けて、前節は自分たちのサッカーが見せられたと思ったのに今日はできなかった。そういう繰り返しになるかも知れないけど、その中でも勝ち点を拾ってステップアップしていきたい」とアウェーの苦しい戦いでも勝ち点を持ち帰り、成長につなげていきたいとキャプテンは視線を上に向けた。

(取材・文 折戸岳彦)
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