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古巣と対戦の千葉FW森本「難しい試合になると思った」

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[3.16 J2第3節 東京V1-1千葉 味スタ]

 古巣との一戦に燃えないわけがなかった。しかし放ったシュートはわずか1本と不完全燃焼に終わった。昨夏、ジェフユナイテッド千葉に加入しながらも2得点に終わったFW森本貴幸は、今季も開幕戦をベンチで迎えることになったが、前節にスタメンを奪取するとこの日も先発に名を連ねた。

 ジュニアユース時代からプレーした東京ヴェルディとの対戦に、「ヴェルディは若い選手が多くてアグレッシブにくるので、難しい試合になると思っていた」と警戒を示していた。4-2-3-1の1トップで出場すると、前線で激しく動き回ってボールを呼び込もうとしたが、なかなかボールを受けられずに苦しんだ。だが、「しっかり守ってから攻めるやり方になれば、自分が孤立する場面があっても仕方ない」とチームのコンセプトが第一と語り、その中でも「自分がしっかりボールを収められるようにやっていければいいと思う」と前向きに語った。

 自身の唯一のシュートは前半31分に放ったもの。左サイドからボールを持ち込んだMF町田也真人のパスを受けると、PA外から右足でゴールを狙った。惜しくもシュートはGK佐藤優也にキャッチされたが、MF山口慶が「なかなかシュートまでいけない展開の中では、モリ(森本)が狙ったように遠目からでもアグレッシブにシュートを打つ姿勢は大事」と語ったように、前半のシュートを3本に抑えられたチームにとって、森本のゴールに向かう姿勢は相手の脅威にもなっていた。

 しかし「自分のマークする選手に決められてしまった」と後半8分の場面では、DF吉野恭平に前に入られて先制点を献上してしまう。チームは後半45分に追い付いたが、森本自身は後半16分にピッチを後にしていた。古巣との対戦、そして自身のミスから招いた失点だったこともあり「点を取りたかったし、勝ちたかった」と唇を噛んだ。

 アウェーで勝ち点1を持ち帰ることになり、「難しい試合だったけど、最後に決めて引き分けられたのは大きい」と語ったが、自身の今季初ゴールが奪えなかったことに納得がいくわけはない。「今日は相手を崩すような連係ができなかった。自分が抜けた瞬間にパスを出してもらえるように話しながらトレーニングしていくしかない」と話したように、25歳を迎えたストライカーはチームメイトとの連係をさらに高めていくことが自身の爆発につながると信じている。

(取材・文 折戸岳彦)
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