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[MOM987]札幌U-18GK種村優志(2年)_PK戦勝利導く渾身のセーブ「1本止めればGKの仕事」

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.19 イギョラカップA組 習志野高1-1(PK5-6)札幌U-18 味フィ西]

 決められれば敗戦決定のPK戦5人目。コンサドーレ札幌U-18GK種村優志(2年)が相手のキックを読み切り、右へ跳んでストップする。このビッグセーブによって救われた札幌U-18は6人目、7人目が成功。最後は習志野7人目のキックがクロスバー上方へと外れ、札幌U-18の勝利となった。

 5人目を止めるまでは4人全てに決められ、シュートへのタイミングも合っていなかった。ただ「5本中1本止めればGKの仕事かなと」と1本止めることに集中していた種村の渾身のセーブ。1-1の前半終了間際に相手の至近距離からのシュートをわずかに触ってクロスバーへ逃れ、試合終盤にPAから3本連続でシュートを放たれたシーンもゴールを許さなかった。「自分の1つのプレーで雰囲気変わったり、そういうデカいGKになりたいです」という守護神がそのセーブで習志野に傾きかけていた流れを食い止めた。「みんな体を張って守ってくれたので、自分もゴール守らなければと強い気持ちで守りました」

 トップチームの練習に参加してきたことで得た自信がある。「トップの選手は(攻守の)切り替えが速い。シュート練習でもトップの選手はシュートが速いし、上手いんで、こっちに戻ってきたときに自信をもって受けられる。落ち着いてできるし、(練習参加することは)凄いプラスになります」。元々得意なプレーはDFの背後へ抜けてきた選手への対応の速さ。シュートへの反応は特別な武器ではなかったが、現在はユース世代の選手のシュートに対してこれまでよりも余裕をもって対応することができるようになった。そしてこの日好守を連発したことがまた今後へ向けた手ごたえになった。「蹴れるし、セービングも凄い」とスペイン代表GKイケル・カシージャスに憧れるという守護神が、目標の3冠達成、トップチーム昇格のために成長を続ける。

(取材・文 吉田太郎)

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