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[サニックス杯]ナビスコ杯でプロデビューの杉森もゴール、U-17日本代表が6発快勝

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[3.20サニックス杯国際ユース大会 U-17日本代表6-0ディナモ・バルナウルユース グローバルアリーナ]

 サニックス杯国際ユースサッカー大会2014が20日、福岡県宗像市のグローバルアリーナで開幕。予選リーグが行われ、グループAのU-17日本代表対ディナモ・バルナウルユース(ロシア)との一戦は6-0でU-17代表が勝利した。

 昨年の日本クラブユース選手権王者の横浜FMユース、Jユースカップの王者・神戸U-18、全国高校選手権準優勝の星稜高など国内の強豪11チームに、U-17タイ代表、杭州緑城ユース(中国)など海外からの招待チーム、そしてU-17代表を加えた16チームによって行われる今大会。U-17代表は2020年の東京五輪世代である1997年生まれの選手で構成されるが、「上の代表に繋げて行きたいので、攻守に仕掛けてボールを奪う事、判断を良くするというコンセプトの共有を心掛けた。彼らにも飛び級のチャンスはある」と内山篤監督が話すように、先ずは兄貴分であるU-19代表入りを目指せるだけのポテンシャルを持つメンバーが集まった。

 初戦のU-17タイ代表戦をオウンゴールとMF浦田樹(千葉U-18)のゴールにより2-0で勝利したU-17代表は、2試合目のディナモ・バルナウル戦ではスタメンの総入れ替えを実施。前日のナビスコカップ、甲府戦でプロデビューを果たし、昼にチームに合流したばかりのMF杉森考起(名古屋)も名を連ねた。

 U-17代表は序盤からDF中山雄太(柏U-18)を中心とした後方でのボール回しによって相手を左右に揺さぶる事で、相手守備の隙を生み出し、右のMF小川紘生(浦和ユース)、DF伊藤克尚(広島ユース)、左のMF鎌田啓義(新潟ユース)、DF吹ヶ徳喜(名古屋U18)のサイドへと配球。彼らの突破でバイタルエリアまでボールを運び、ゴール前へ折り返すも、ミスが目立ち、シュートまで持ち込めない。

 主導権を握りながらもゴールが遠いもどかしい展開が続く中、試合が動いたのは前半26分。左サイドを吹ヶがドリブルで突破。ゴール前まで進出すると、相手DFにコースを切られたタイミングで後ろの小川へとボールを戻す。相手守備の対応が遅れた一瞬の隙を突き、前線へ通したスルーパスからFW岸本武流(C大阪U-18)が抜け出し、GKとの1対1を流し込んで先制に成功する。「流れを掴むゴールだったので嬉しかった」(岸本)の一撃で、勢いに乗ったU-17代表は32分に左サイドを駆け上がった吹ヶのパスを岸本がスライディングで合わせ、33分には相手のクリアボールからMF縄靖也(仙台ユース)がミドルを決めて、前半を3-0で折り返した。
 
後半も勢いは止まらず、意気消沈した相手を圧倒。5分に鎌田のパスから杉森が、9分には吹ヶが放ったシュートのこぼれ球を小川がしっかり決めてリードを更に広げると、27分にも縄が決めて6-0という大差をつけて、試合を終えた。

大量得点を奪った攻撃だけでなく、守備でも後半にCKのこぼれ球からピンチを招いたのみで、被シュートはわずか3本のみと力の差を見せつける一戦だったが、内山監督は「リーチの差や相手との間合いなどは外国人相手だから学べることなので、良い経験になる。良い距離感を取る事で、引っかからずにボールが入る事を学んでほしい」とコメント。大会の残り3日間について、「U-19代表やオリンピックなど彼らは将来どこを目指していくのか。それに向けてどうすべきか要求をしていきたい」と意気込みを話した。

[写真]U-17日本代表・岸本のゴールを縄が祝福

(取材・文 森田将義)

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